Windowsマシンのセットアップをした話

 以前から気にしながらも放置しつづけてきた問題に、ついに決着をつける日がやってきた。とある手段で手に入れた(ねだったともいう)Windowsノートに、OSをクリーンインストールする。CD-ROMドライブが付属していないモデルだったので、ブート可能なドライブを何とか工面する必要があったのだ。今までも自分なりに探してはきたCD-ROMドライブだったが、ついぞ見つからず、結局は友人が借りてきてくれたものを使わせてもらうことになった。ありがたい、持つべきものは友人である。

 今回のインストールの目的は、過去の持ち主の遺していったソフトウェア群の一掃と、入力不能になっていた日本語環境の復活である。以前のユーザーが残してくれたソフトウェアのライセンスは、あくまでも前所有者のものである。日頃、ソフトウェアの違法コピーにきいきいと文句をいっている自分からが、それらを使うわけにはいかないだろう。なので、OSからインストールしなおしたいと思っていたのだった。

 もうひとつの問題は、日本語環境である。前所有者はATOKユーザーだった。だが、自分はATOKとはあまり性があわない。自分のやりやすいように設定変更すればよいのだが、なにが悪いのか設定の変更が反映されなくなっていた。そのせいでむやみにストレスがたまる。MS-IMEのほうがずっとましなのだ。しかし悪いことに、MS-IMEはメイン辞書が捨てられているらしく、漢字変換ができないという状況。どちらにせよ、日本語入力がまともにできる状態ではなかった。

 ノートPC一式をもって友人宅に到着。電源からFDドライブから、すべて一式取り揃えると結構な重さになる。機種は日立製のFLORA Prius note 210h、MMX pentium 233MHzを搭載した我が家で一番優秀なWindowsマシンである。このマシンはPCMCIAスロットを三つ、USBもあり、加えて外部モニタ出力もできるという結構な名機とのことだ。コードネームなのかあだ名なのか、友人のチャンドラといっていたのが印象的だったので、自分もチャンドラと呼ぶことにしよう。

 さて、セットアップ作業は実に楽なものだった。失って困るようなデータは、今のところなにもないのだ。むしろすべてをまっさらに戻そうというのが今回の目的なので、なにも考えずにリカバリする。

 用意されたドライブが松下製のKXL-808ANだったのは幸運だった。このマシンの推奨するCD-ROMドライブが松下製だったので、きっとうまくいくことだろう。再セットアップ用起動ディスクの作成こそ少々難儀したが、付属のFDのコピーにCD-ROMドライブのドライバをコピーし、CONFIG.SYSの設定をマニュアルの例のとおりに変更してやればことたりた。

 PCカードでCD-ROMドライブを接続し、FDから起動。無事ドライバが読み込まれたのを確認して、後はダイアログにしたがうだけでCドライブの再フォーマットとシステムインストールが開始された。こうなれば、後は待つだけ。楽な作業だった。

 システムがインストールされたら、Internet Explorerの5.5をインストールしてやる。これは電気屋でもらってきたISPの入会CD-ROMに入っているものだ。このへんもらくらく。その後、IMEの設定を自分の好みに変更してやって、インストール作業は完了した。

 再インストールは儀式のようなものに思う。今まで人のものだったマシンが、この作業を終えてはじめて自分のマシンになった、そういう気がしてくるのだ。こうなれば、このマシンを死蔵するわけにも行かないだろう。せっかくのサブノート、充分実用にたえるだけの速度を持ったマシン、使わなければばちがあたる。今メインで使っているiBookとのすみわけをさせながら、活躍の場を探してやりたい。

 というわけで、この文章はチャンドラでもって書いてみた。キーピッチの狭いサブノートは、ミスタッチが増えるので書きにくい。早くなれないと。


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公開日:2001.07.21
最終更新日:2001.09.02
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