シリーズ La vie avec iMac (Mid 2007)

Dvorakとegbridge

 iMac及びLeopardという新環境。そこでの入力環境について語る前に、少し説明しておかないといけないことがあるかと思います。私は長くQWERTYのキー排列を使ってきたのですが、Leopardの発売される直前に、思うところあってDvorakという排列に乗り換えたのでした。QWERTYよりも多少効率が良いといわれているDvorakですが、けれど私がこの排列に切り替える決意をしたのは、Leopard発売を間近に控え、つまりはiMac、新マシンの購入を間近に控えて、じっとしてられない気分であったからだと、そんな風にも思うのです。確かに、Dvorakを検討させた出来事はありました。ですが、それが普段なら、特に高揚のあるわけでもないいつもどおりの日常にあったならば、検討はすれど実際に乗り換えなかったかも知れないと、そういう気もするのです。

 Dvorakに乗り換えると決めたのは、2007年10月19日でありました。最初の一週間ほどは、それこそタイピングにおいて、それまでなら必要としなかったキー判断、読み替えを強いられるため、苦痛以外のなにものでもなく、歯を食いしばるような思いで取り組んでいたものでした。それが、二週間ほど経てばわりとスムーズに打てるようになり、今となればもう常人のQWERTY並には打てています。でも、以前の速度を取り戻すにはいたらず、またミスタッチも非常に多く、なのでDvorakの真価が発揮されるのはまだ先ということになろうかと思われます。

 さて、本日の記事はそうしたDvorak乗り換えの経過報告ではなく、Dvorak排列とegbridgeの相性についてです。そう、私の愛用している日本語環境、egbridge Universal 2上でのDvorakについて書きたいと思います。

ことえり風を選んでいた私は運がよかった

 私はegbridgeを使うに際し、ことえり風のキーバインドを使ってきました。これはegbridgeを導入するまで、すなわち漢字Talk時代に愛用していたことえりに指がなれていたと、そういう理由からであったのですが、しかし実はそれは運がよかった。そう思うにいたったのは、実にDvorak排列を使ってからでした。

 実は私はずっとその恩恵に気付かないでいたのですが、先日、ことえり風キーバインドを使うのではなくegbridgeデフォルトに切り替えてみればどうかと思ったのがそのきっかけとなりました。一言でいいましと、干渉がすごいのです。特にOptionキーを使ったキーの打ち分け、たとえば(句点)と(ピリオド)、たとえば(読点)と(コンマ)。これは私が純Dvorakを使っているのではなく、Dvorak-QWERTYと呼ばれる、Commandキー等をともなうショートカット時にはQWERTY排列になる、そうしたものを使っているのも原因となって、つまるところ、ピリオドを出そうとして環境設定ツールを開き、コンマを出そうとしてユニバーサルホイールを開き、等々。これらは普段利用する頻度の高い記号ですから、これでは困るわけです。とのわけで、早々にことえり風に戻ったのでした。

 けれど、ことえり風でもコンマを出そうとするとユニバーサルホイールが出てしまうことにはかわらず、私ははじめ、ユニバーサルホイールを表示しない設定にしていましたが、折角ある機能を使わないのももったいないからと、キー変更してOption-W(QWERTYのWがDvorakのコンマの位置)に割り当てられた機能をことごとく削除することによって、ユニバーサルホイールを表示可能なことえり風を手にすることができたのです。その名もDQことえり風。けど折角使えるようにしたのに、ユニバーサルホイール、まったくといって使わず、私は機能を無駄にすることにかけてはかなりのものであるなと、我ながらもったいないと思っています。

 QWERTYからDvorakに乗り換えようとした時、もし私がegbridge標準のキー操作を利用していたら、その干渉することに嫌悪を示し、最悪Dvorakへの乗り換えを断念していたかも知れません。それが運よくことえり風を使っていたから、非常にスムーズに移行することができました。だから、これは本当に運であったなと、巡りがよかったと、自分のラッキーであったことを喜ばしく思っています。


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公開日:2007.12.10
最終更新日:2007.12.10
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