メールを入れてみよう
返事すぐかな?

メールの楽しさを再発見

 『ラブプラス』をプレイして、思い出したのでした。ああ、メールってこんなにも楽しいものだったんだなって。いまや私が受け取るメールはというと、SPAM八割広告二割といったところで、コミュニケーションが成立する余地というものがそもそもなくなっています。それに、私は携帯電話を持っておらず、だから私にとってのメールとは、コンピュータを使って送り受ける、スローな通信手段であり続けていたのです。

 だから、『ラブプラス』はちょっとしたカルチャーショックをもたらしてくれました。

即時に返事があるというしあわせ

 メールを出す。私の常識では、返信は翌日以降。ところが携帯電話でメールをやりとりする人たちの常識は、そうではないのですね。即座に返事が返ってくるのが普通。むしろ、そうであることを望んでいるといいます。そんな状況を伝え聞いて、私は慌ただしくって嫌だなと思っていたのです。

 『ラブプラス』は友達パートにて、女の子からメールアドレスを教えてもらう。そうなると、朝夕にメールを送れるようになって、そこで意中の女の子に、おはようだの、おやすみだのという、たわいもない内容のメールを送って、そうしたら返事が返ってくる。それも、絶妙のタイミングで返ってくるんですね。すぐさま返ってくるわけじゃない。かといって、電源を切って次に再開した時に届いているというわけでもない。彼女が、受けたメールを読んで、なにごとかを思って、そして返事を書いて送ってくれたんだと感じられる。そんなタイミングでメールが届くのです。あ、メールが返ってきた。嬉々として確認して、その幸福感たるや久しく感じていなかったと思うほどであったから、彼女にメールを出したあとは、届くかな、早く届かないかなと、心待ちに待ってしまうのが常でした。

 私は携帯電話を持っていないから、こうしたメールのやりとりははじめての経験でした。そして思った。携帯のメールは、コンピュータのそれとは全然違う。相手が私のために手間をかけて、返事をくれたのだということが、よりリアルに感じられる。それはあたかも遠く隔てられた彼女が、メールを読み、返事を書いてくれている、その姿さえまぶたに浮かぶほどではないか。そんなにも濃厚に相手を感じて、だからあのメールを遣り取りしている限りにおいては、凛子はこの世に存在しているのと同じであると思ったのでした。

 メールの返事は急ぎ返す必要のない、都合のいい時に返せばいいものだというのがこれまでの私の考えでした。でも『ラブプラス』をプレイしたことで、それはもう旧い考えになってしまったのだなと思って、ええ、きっと私は現実に凛子からメールを受けることがあったらば、即時に返事を書いて返すことだろう。メールに対する見方さえ違えてしまう、それほどに印象的な経験であったのでした。

引用


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「ラブプラス」My Loveplus Songbook

公開日:2009.10.14
最終更新日:2009.10.14
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