DEAD OR ALIVE 2

○虚実、読みあいの真骨頂がここに

【タイトル】 DEAD OR ALIVE 2
【発売元】  テクモ
【ジャンル】 FTG
【価格】   2000.3.30 発売 \6,800
【ハード】  プレイステーション2


 アーケードで絶賛稼働、コンシューマ移植を熱望されていたDEAD OR ALIVE 2のPS2移植版。一部ファンの熱狂的支持を受ける、ポリゴン格闘ゲームです。女性キャラクターが前面に出てしまっているため、格闘ゲームとしてのクオリティよりそちらばかりが目立っていますが、ゲーム性は充分。同日発売の鉄拳とはまた違う、独自の面白さを持っています。

 システム上の特色は、敵の攻撃を受けて攻めに転嫁するホールドが全キャラに装備されているところでしょう。他の格闘ゲームでも同様の技を持つものはいますが、このゲームのように戦略の要、中核を担うまでのものはなかったように思います。

 打撃は投げに、投げはホールドに、ホールドは打撃に勝つ。この三すくみが熱い読みあい、攻防を生み出します。相手の予測外の攻撃をいかに繰り出すか。打撃と見せかけホールドを誘って投げる。逆もまた然り。虚実を使い分ける楽しさに満ちているのです。

以上400文字でした。


 以下、無責任な感想をいくつか。

良かった点

  1. 太極拳万歳

     鉄拳同様、このゲームも中国拳法花盛り。特に太極拳があるのはうれしい、というのは僕が太極拳をやってるからだったりする。しかもどうやら陳家太極拳の模様。なんかわくわくしますね(僕がやっているのは総合太極拳)。

     というわけで、太極拳士であるレイファンをメインキャラにしているわけでして、まあそれについてはあまり語らずにおきたいと思います。

  2. ステージが多彩

     屋内ステージや水の流れる屋外ステージ。高低差や足下の滑りやすさなど、ステージによっては位置の優劣が生じ、そこに戦略が生まれます。壁際に追い詰め叩きつける、高所から突き落とす、爆発する壁、滑る水たまりなど、自分を有利にするための位置取りから、戦いが始まるところって、なんかいいです。


ちょっと困った点

  1. ちょっとボリューム不足でないかい

     キャラクターは十二人。ボスキャラの天狗は選べません。多けりゃいいとはいいませんが、ちょっと最低限人数? という感じがします。

     たぶんこれは、僕が忍者嫌い(忍者そのものは好きです)なため選べるキャラクターが制限されてしまうこともあるかと思います。でも、やっぱり(較べちゃいけないんだろうけどさ)鉄拳と較べると、愛せるキャラクターが少ないんだよなあ。鉄拳TTはというと、キャラかぶりはあるものの、それぞれのキャラクターがしっかり差別化されてるものなあ、と目移りしてしまったりします。

  2. 忍者?

     忍者自体は嫌いじゃないですが、このゲームに出てくる忍者はあまり好きじゃないです。なんというのか、あまり使いたいとは思わないんです。世間でのキャラクター一番人気は、くノ一であるかすみ。僕にはそれほど魅力的に映らなかった、というのが原因か? いえ、たぶん違うと思います。なんか違うんだ。

  3. おまけが嫌い?

     開発者はおまけが嫌いということで、モード等、非常にストイック。ボーリングなんて間違ってもありません。残念だなあ。

     別にDOAでボーリングがしたいわけではありませんが、もうちょっとコンシューマ向けのなにかフィーチャーがあってもよかったのでは? DC版では(初回版に限り)ギャラリーがあるそうです。いや、そういうおまけも悪くないけどさ、ゲームとして楽しめるおまけをお願いしますよ。PS2版ハードコアでは。

 DOA2、マイナーバージョンアップ版であるハードコアがPS2で発売されます。ここであえて、こちらを買う意味はないでしょう。


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公開日:2000.10.21
最終更新日:2001.08.29
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