【タイトル】 対局麻雀 ネットでロン!
【発売元】 アリカ
【ジャンル】 TBL
【価格】 2001.12.20 発売 \6,800
【ハード】 プレイステーション2
ネット対応麻雀ゲーム。主役の女の子が可愛いのだが、打ち始めればそんなことはどうでもよくなった。とにかく、対局が面白くてたまらない。
ネット対局って、もたもたしたりしないの? そんな考えはまったくの杞憂。とにかく快適、スムーズな対局が楽しめる。もちろんチャットも可能、ルール変更も自由。いかさま牌交換可能のコンビ対局も用意されていて、楽しめる要素はてんこ盛り。毎夜対局相手を探してさまようくらいにはまる。楽しみをとるか健康をとるかの、二者択一だ。
オフラインではストーリーモードもあるけど、はっきりいってこれはおまけ。場の牌がすべてオープンされた特殊状況下での、詰め麻雀が面白い。問題の追加も可能だから、きっと長く楽しめる。
ダウンロードしたデータ量が膨大になるのは、ちょっと辛いかも。だけど、麻雀が好きでネット環境があるのだったら、間違いなく心から楽しめるはず。ひそかな佳作にして、お勧めの一本だ。
以上400文字でした。
以下、無責任な感想をいくつか。
キャラクターデザインは、スケアクロウの小池定路氏。といっても僕はこの人を知らないんだけど、とにかく絵柄が素直で可愛い。とりあえず、このキャラクターだけでも欲しくなるのは、人間としてかなり駄目かも知れないですね。
ストーリーモードを攻略すれば、自ずと閲覧可能CGも増えて、素直に嬉しい。しかもイラストのダウンロードも可能だったりするんですね。それはそれはデータがでかいんだけどもさ……
始めてみるまでは、ここまで対局が面白いとは思いませんでした。対局は、牌をつもってから切るまで十秒というルールがあるので、快適なテンポで打っていけるし、東場だけだから一局一局がさっと終わって、ほどよい満足感とそこそこの物足りなさで、さらに対局したくなるという絶妙のバランスが憎いです。
ランキングや戦績はしっかり残ります。ネット対局なので、賭けの要素はまったく無しだけど、自分のプライドがかかってるもんだから、対局は意外に本気。この、健全さはまったくもっていいですね。
すべての牌がオープンにされた場で、与えられる課題をクリアしていくという「透視対局詰め麻雀」。これが実に、よくできていて、すごい。一手間違えると、狙いが外れて失敗。だから、他家の手配を読んで、山牌を見て、喰いずらしでもなんでも利用して、展開を自分の意図のもとに構築していく。
これは、普段できない、なかなか希有な体験。ちょっとすごい、面白いですよ。
サーバ接続料、現在のところ無料です。これって、ちょっとすごいと思う。だって、サーバ維持費は絶対にかかってるはずなのに、それを回収しない。これって、別のところから回収できるめどでもあるのか、あるいはもうとっくに回収できているのか。
どちらにせよ、アリカさん、ふとっぱらー なのです。
ストーリーモードは、透視能力を持ったヒロイン、のぞみにまつわる人間模様を麻雀を軸に描いた心温まる名作です。
とかなんとかいっていますが、実は突っ込みどころ満載。特殊能力に関してはさておいても、眼鏡かけて変装って、そりゃクラーク・ケントなみ。八神くん、君、なんでわからへんのん? 突っ込みどころ満載なのです。
なお、おまけシナリオにおいては、セルフ突っ込みも満載。なかなか、アリカらしさが出てまして、いい感じです。なお、ボタン連打でスキップも可能です。
HDDユニットのEthernetを利用して、ルータ経由で参加しているユーザはご用心。プライベートIPで接続するユーザは、一部機能が制限されるのです。
さて、その制限されている機能が問題。まず、ネームカードが送れない。ということは、雀メイトができない。ということは、コンビ対局ができないってことです。
正直、こりゃまいった。ネームカードを送るためだけに、モデム買う? いや、さすがにそれは無理でござるよ…… いつか変更される日が来ることを信じます。
対CPU対局には期待してないので、まあかまわないといえばかまわないんですが、それにしてもちょっと弱すぎやしないだろうか。簡単に振り込んでくれるし、なかなか聴牌まで持っていけないCPUたち。彼らと打ってると勘が狂ってきて、対人対局に影響が出そうなので、僕はCPU対局はすっぱりとあきらめました。
まあ、このゲームの妙は、ネットでの対人対局ですものね。問題ないです。
複数人が一度に対戦できるネット対応ゲームで麻雀。けれど、それを渋く地味なものにせず、ポップで可愛い印象にまとめたのは、さすがアリカ。面目躍如たるところです。外見だけでなく、中身も充実してるのも実にアリカらしいところ。安心して購入できるよいメーカーだと、本当に思います。当然このゲームも佳作、まさに良作ですよ。
ただ、健康は損ないます。打つのは、体力と相談しながら、ほどほどにしときましょう。