国際柔道連盟にアクセス

 シドニーオリンピック・柔道男子100キロ超級決勝における疑問を、せめて当事者にだけでも伝えたいと思い、国際柔道連盟 (http://www.ijf.org/htmls/main.html) にアクセスしました。以下が、そのメールの内容です。


Dear Sir

I doubt yesterday's judgement on Judo men 100kg+ in Olympic games.
We, many japaneses saw a winner as Shinohara who got Ippon by Uchimata-gaeshi. So I think two referees made mistake.

I demand the judgement is withdrawn for Shinohara's pride and honor.
And I desire to make a fair judgement.

Regards

日本語訳

拝啓

昨日のオリンピック柔道男子100キロ超級における判定に疑問があります。
多くの日本人は、篠原選手が、内股返しによる一本で勝ったと見ました。二人の審判はミスを犯したと思います。

私は、篠原選手の名誉のため、その判定が撤回されることを強く要求します。
また、公正な判定が行われることを望みます。

敬具


 国際柔道連盟のトップページに、おそらくこの件に関するコメントがあり、それによると、

  1. IJFは日本のオリンピック委員会からのいかなる公式な抗議も受けていない。だが、多くのメールを受け取っている。
  2. IJFルールは明白であり、審判の判定が撤回されることはない。これが基本的な声明である。
  3. IJF審判委員会はチュニジアにおいてビデオの検証を行う。
  4. 公式回答は、2000年10月30日、チュニジアで行われるIJF最高委員会会議の後に行う。

とのことです。

 また、国際柔道連盟の発表している速報記事を見ると、もしかしたらすかし技に対する解釈が日本と国際ルールでは若干の異なるかもしれないとの印象を受けました。

 国際柔道連盟の写真家、Bob Willinghamの記事中、山下ヘッドコーチの抗議に触れたくだりに「日本では、すかし技は難度が高く高度なものとして重視されている」旨があり、わざわざこのような書き方をするということは、すかし技は国際ルールでは日本国内ほど重視されてない、のかもしれません。

 とはいえ、決勝戦開始序盤から、ドゥイエ選手の片襟、片袖などの反則をとらないなど、審判の態度に不透明なものを感じていたのも事実であり、それがあるために、篠原選手に対する一本無効判定への疑問も膨らんでいるわけです。

 いったん下された判定が覆ることはないとの公式声明が発表された今、どうあろうとフランス、ドゥイエ選手の金は揺るぎないでしょう。ですが、メダルのためではなく、ほかならぬ篠原選手の名誉のために、チュニジアでは公正な判断がなされることを期待したく思います。

 なお、シドニー・オリンピックの公式Webページにもアクセスしたのですが、込み合っているのか、メールフォームの送信に失敗しました。時機を見て再度アクセスしたいと思います。


いたましいこと、二題「柔道男子100キロ超級、世間の反応」

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公開日:2000.09.23
最終更新日:2001.09.02
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