結局はサブの楽器なんだろうとは思う。けれど、ただサブというだけでなく、さりげなく身の側にある、そういう楽器になってくれればいいと思っている。
片付けてしまえば弾かなくなってしまう。だから、手の届くところに、目の届く範囲に置きっぱなしになっている。ギタレレに関してはそういう風に扱おうと私は考えたわけだ。気が向けばぱっと手に取って弾く。ちょっとした時間の合間に、気負いもなにもなく、とにかく普段付き合いのできる楽器というわけだ。しかし、置くにしても場所というものがあるだろう。机にしても台にしても、もうそこにはものが置かれているから、ギタレレの滑り込む余地はない。安定の悪い場所に置けば、なんかの弾みで落っことしてしまうかも知れない。気楽に扱うというのは、粗末に扱うとはまったくもって違うのだ。しかし、どこに置いたものだろうか。思案の揚げ句、部屋のあちこち見回して、あああそこがよいかも知れない。吊ってしまおうと決めた。
吊られたギタレレの姿がこれだ。
見事に吊られている。スロテッドヘッドにリボンをかけて、これだと楽器を傷めることもなさそうだ。背も壁に触れているわけでなし、またギタレレの真上にはエアコンがあるが、コンセントからプラグが抜かれていることからもわかるように、普段は使われていない。西日も当たらないことは確認済み。なかなかいい場所が空いていたものだと、この状況に大変満足している。
ただ、こうして吊りっぱなしにしていると、埃はたかるし、蜘蛛が巣を張ることもあるかも知れない。それを避けるには、とにかく弾くことだ。手にして、弾く。それが埃を払い、蜘蛛を遠ざけることにもなるだろう。後は、その弾くということが自然になればいい。
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