睡眠不足は馬鹿にできない

 ギター奏者をはじめとする器楽奏者において腱鞘炎は最もポピュラーにして危険な症状である。一旦発症すれば治癒に時間がかかり、その間の練習はあきらめざるを得なくなる。もしこじらせでもすれば演奏家生命を失いかねない。腱鞘炎とはおそろしいものなのだ。

 なので、私も以前から腱鞘炎になる可能性を常に頭の片隅において、無理や負荷が手指にかからないように気を使ってきた。以前指の痛みに不安を覚えたことがあったが、その際に気をつけるべきこととしてあげたものは、指の酷使、力み、冷えであり、現在でももちろんこうした状態を放置したまま練習を続けるということのないよう注意していることはいうまでもない。

そしてもうひとつの要因

 しかし、ここにもうひとつの要因があるのだ。実は私はここ数日かなりの睡眠不足状況に身を置いていて、まあこれは自分の意思の弱さが原因で、あんまり馬鹿馬鹿しいから理由をここに書くなんてことは到底できないのであるが、最悪一時間半の睡眠という非常に健康に悪いことをしていることをまず諒解いただきたい。

 以前、腱鞘炎の要因について調べていたときに、睡眠不足に気をつけるようにとのアドバイスがあったのをはっきりと覚えている。睡眠不足と腱鞘炎の因果関係はようとして知れなかったが、実際自分が睡眠不足状況に身を置いてみると、なぜ腱鞘炎に睡眠不足が関わるのかがはっきりとわかった。

 疲れがとれんのだよ。

 特に練習量を増やしているわけでもないというのに、右手が痛むのだ。積極的に痛みを感じるわけではないが、肘から二の腕にかけての筋肉がこわばっていると感じる。さわってみると痛む。これはこりといってもよいのかも知れないが、筋肉の疲労が回復することなく蓄積しているという悪い状況というべきだろう。そう、疲れているのだ。

 この状況を続ければ、いずれ故障が発生するかも知れない。そうなればことだ。睡眠不足のギターに働き掛ける影響といえば、集中力の低下、練習中の居眠り程度であると高をくくっていたが、ここにきてちょっと考え直さないといけない事態になって、どうしたものか、迷っている(というか、寝りゃすむ話じゃねえか)。


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公開日:2006.02.23
最終更新日:2006.02.23
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