はじめてナイロン弦の張り替えをしたときは、その扱いにくさに四苦八苦したもので、だって、弦を外すのにしても、張るにしても、その手間はスチール弦の倍かかる。いや、しかしそれは慣れていないだけだからと自分をなぐさめてはいるのだが、しかしそれにしても張り替えてすぐの弦の安定しないことには閉口する。
張り替えてすぐのナイロン弦は、びっくりするほどすぐに音程が下がってしまって、どれくらい下がるかというと、第5弦をチューニングして、第1弦をあわせ終わった頃にはもう音痴になっているくらいときたもんだ。それでもめげずあわせ直して、軽く一曲弾いている間にまた音痴になっている。この下がりっぷりにはめげそうになる。
早く馴染むようにと、早く弦が安定するようにと、弾き終わりにもチューニングをするのだが、数時間放っておくと半音程度平気で下がっている。一晩たつと、一音くらいいってるんじゃないかと思うくらい下がっている。
しかし、人によるとそんなに下がらないらしいのだわ。ということで、私は自分の張り方が悪いのではないかと疑っている。
まずどこが悪いのかといえば、弦を止めるブリッジの結び目がしっかりとできていないのではないかと考えてみた。はじめてナイロン弦の張り替えを実施したとき、うまく弦を止められず、第1弦が張力に耐えきれないで引っこ抜けた。その後、しっかりと止めるコツを模索して、今回はすっぽ抜けるようなことは起こっていない。すっぽ抜けを怖れて、弦のあまりに丸結びを作っておいたのだが、これはまったくの杞憂に終わった。
おそらく、この止め方が緩いというのもあるんだろう。しっかりと固定されるまで少しずつ弦が出て行くから、それで音程が下がる。
少しずつ弦が出て行くといえば、ヘッド側も怪しそうだ。ヘッド、糸巻きに巻かれている弦が、しっかりと引っ張られた状態で巻かれておらず、その緩みがとれるまで弦が送られる。だから下がる。これもありそうな話じゃないか。
今回の反省をとりあえずメモ書きして、次回どうやればしっかりと張れるかチャレンジしてみようと思う。
しかし、以前弦を替えたのは3月のことだから、半年以上前か。次は二三ヶ月後くらいに張り替えられたらいいんだが、実際その頃にならないとわからんからなあ。