ロッコーマンでオーダーしたギターがそろそろできあがるんじゃないかという時期に入り、日々そわそわと落ち着きなくすごしながらも練習には余念が無い。特にこのところやっとこさ涼しくなってきたので、体力の面からも練習に打ち込みやすい。そんなわけで、休みなどは五時間とか六時間とか弾いて、けれど本当はもう少し弾けたらいいなあ。
さて、突然でなんだが、大胸筋が痛いのだ。
長時間練習した翌日に気付くのだが、大胸筋が痛むのだな。大胸筋といっても全体が痛むのではなく、右手付け根、脇から少し下の部位だけが痛む。なんでだ。なんでギターを弾いて大胸筋が痛むのか、訳が分からない。
Fitness Kawarabanというサイトで調べてみると、大胸筋は日常生活の中で使うことはあまりないと
のことで、確かに実感としてもうなづける話だ。特に私は肉体派ではないからなおさら、大胸筋というのもおこがましい薄っぺらな実に情けないものがついている。
その大胸筋が痛む。おそらく右手の運指が負担をかけるのだろう。しかし運指といっても普通の指弾きで、それが大胸筋に関わるだなんて思いもしなかった。
さて、大胸筋への負担が感じられるこのごろ、実はギターの鳴りが変化してきているのだ。弦だけでなく、楽器全体が響いているように思う。よくよく観察してみれば、ピッキングの力が強くなっている模様だ。
楽器が鳴るようになったといっても、実はその状態が好ましいとは思っていない。なんかおかしな言い様であるが、なんというか鳴っているというよりも、なんか楽器の許容範囲いっぱいで音だけがでかく響いているという感じがするんだな。その割にどこかつまった風にも感じられて、側鳴りというのに近いのかも知れない。昔サックスを吹いていたとき状態の悪い楽器で感じた、抵抗感がなく音が楽器の周辺にとどまっているという、そういう感触がするのだ。
私はギターを知らず、楽器の鳴りを比較できるだけの経験を持たない。だからもしかしたら、こうした鳴り方はドレッドノートの特徴なのかも知れない。しかし私はそうでないことを望んでいる。新しく手にする楽器が、むやみに音が大きくなるのではなく、ピッキングした力をうまく受け、よく響いてくれるような、そういう楽器であって欲しいと願っている。あるいは現在の状況が私の弾き方がまずい、力任せに弾いているために起こっているのだとすれば、新しい楽器が更なる気付きと豊かな経験ができるようなものであればいいと思っている。
なので、そのためにはよりよく弾けるよう練習だ。もう少し大胸筋をいじめてみよう。