Macintosh間のデータ受け渡し

CD-R編

 この間持ち込まれたCDというのがWindowsで作成されたもので、見ればautorun.infなんてのが入っているから、ドライブにセットしたら自動起動して写真のスライドショーが始まるのだろうと予想されたけれど、もちろん私の使ってるのはMacintoshだから、そんな仕組みは動きやしない。ともあれ、これをPower Macintsh 7500から利用できるようにしなければならない。いったいどういうフォーマットなのか、そのままでは漢字Talk7.5.3は認識しなかったのだ。

OS X 10.3.8でCDを作成する

 漢字Talk7がCDを認識しなかったのは、メディアがCD-RWだったからかも知れない。なので、そのCD-RWから写真のディレクトリだけを抜き出して、CD-Rに記録して受け渡そうと考えた。

 Mac OS Xは普通にWindowsで作成されたCD-Rを読めるので、データの取り出しにはなんの問題もない。いったんデスクトップにファイルをコピーして、ドライブにセットした未記録のCD-Rにコピー。メディアの取り出しを選べば、CD-Rへの記録がスタートする。簡単なものだ。こういう瑣末な作業が、特別なソフトウェアを利用するとかじゃなく、OSだけで完結するというのは非常によいものだと思う。

 さて、こうして作成されたCDをPM7500に持っていったらどうだったかというと、駄目だった。読めるは読めるんだけど、ロングファイルネームに対応せず拡張子が失われたせいで、ファイルのタイプやらクリエータやらがちゃんと設定されず、正しく開かないのだ。自分が使うのならこれでもいいよ。けれど、さほどコンピュータに詳しくない人間に渡すのにこれでは駄目だ。

 よって作り直し。

OS 9.2.2でCDを作成する

 あらゆるトラブルに対応すべく、うちには過去のハードがほぼそのままに保存してあって、iBook G4以前に使っていたiBook SEもちゃんと残してある。OS 9で、外付けのCD-Rドライブもあるので、これでCD-Rを作成すればいいわけだ。

 先ほどOS Xで作成したCDをセットし、開いてみた。そうすると、困ったことにファイル名がやっぱり正しく表示されない。仕方がないから、OS 9側でファイル共有を開始し、OS Xからアクセス。直接ファイルを送り込むことにした。

 ファイルを送り込むこと自体はなんの問題もなく、コピーが済むまで適当に待っていればいいだけだ。だけど、このときちょっと色気を出してね、Dreamweaverの機能を使って、ウェブフォトアルバムなんてのをつくってしまおうと思ったわけさ。フォトアルバムの作成は、Dreamweaverに用意されたコマンドから簡単にできる。完成するまで適当に待っているだけで、気の利いたフォトアルバムができるのだ。

 しかし、やっぱりここでも問題。32バイト以上のファイル名をもつファイルがあったんだな。これをOS 9に送ると、名前が適当に縮められて変わってしまう。変わってしまうこと自体は問題ないのだが、フォトアルバムを作っていたからまずかった。フォトアルバムはHTMLで表現されているので、ファイル名が変わるとリソースを見付けられなくなってしまう。

 なので、名前を32バイト以下に変更してから、フォトアルバムを作り直し。ふう、しんどいなあ。

いよいよ作成する

 ここで、私は再び失敗をした。

 CDを作成する際にフォーマットを選ぶことになるのだが、よりにもよってJOLIETを選んでしまった。そりゃ一番いいのはHFSを使うことなのだが、CD-R用のパーティションを作成していないため、この選択肢はそもそもない。なので私は、いつもの調子でJOLIETを選んでしまったのだ。

 JOLIETはWindowsだとかMac OS Xにデータを渡したいときに選ぶといいんだわ。64バイトのファイルネームに対応し、ISOレベル1やレベル2みたいなやっかいなファイル名制限も少ない。けれど、これはあくまでもWindowsやOS Xにとって便利なフォーマットであるというだけで、漢字Talk7に向くフォーマットではなかった。

 PM7500にディスクを読ませてみて、自分の失敗に気がついた。ファイル名が8+3文字形式に縮められていた。もちろんこれではフォトアルバムがファイルを見付けられない。

 失敗。また作り直し。

ISOアップル拡張でリベンジ

 PM7500でファイルを開いてみて、想像以上に画像データのハンドリングが悪いことが判明した。なので、再びウェブフォトアルバムを作り直す。フォトアルバムの利用するイメージのサイズを25%に縮小することで、データサイズを小さくしようと考えたのだ。まあ、この作業もDreamweaverまかせにできるので、それほどの労でもない。

 できたフォトアルバムを、再びファイル共有を使ってOS 9に送り込む。今度はもう間違いなくISOアップル拡張でCD-Rを作成すべく、事前に設定をしっかり変更しておいた。

 ISOアップル拡張は、Macintosh独自のリソースフォークを書き込むことができるため、どうせならより使いやすくなるようにと考えて、JPEGのクリエータをPixelCatのものに、HTMLファイルをNetscape 4に変更した。もうやけになっているので、考えつくことは全部やっておこうと考えたのだ。

 これらデータをISOアップル拡張でCD-Rに記録。PM7500に持っていけば、期待通りにファイルは開き、そしてフォトアルバムの利用にも問題はなかった。

 しかし、たったこれだけのことに一日仕事だ。それにCD-Rメディアも随分無駄が出て、もったいないったらありゃしないなあ。


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公開日:2005.03.17
最終更新日:2005.03.17
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