フランスにいってた友人からメールがあって、フランス語の発音記号の入力しかたを教えて欲しいとのこと。プログラムからユニコードを開いて調べてみたところ、使いたいもののいくつかはあったけれど、見付からないものもあったという話だった。自己解決しようと努力し、その過程をちゃんと書くあたり、彼女はとてもえらいと思う。
さて、彼女が探している文字というのは、鼻母音のeだそうな。3を逆に書いたような文字の上にチルダがついている、それを使いたいんだが見付からないというのだが、しかしそれそのものといった文字は用意されてないのかも知れない。私は残念ながら発音記号を入力するどころか、使おうと思ったこともないものだから、くわしくなんて全然知らなくて、けれどIPA発音記号のセットはユニコードに収録されていたはず。そう思って調べてみたら、UnicodeのIPA発音記号の一覧というページを発見した。おお、これはとてもよい仕事!
このページによると、狙いの文字はUnicodeのIPA Extension表中のLatin Small Letter Open E/Epsilonであるようだ。U+025B、IPA Numberは303、ɛ。そして鼻母音を表すチルダはUnicodeのCombining Diacritical Marks表中のCombining Tilde、U+0303、IPA Number 424でいいのだろう。
これ、ふたつを合成してひとつの文字にするというものなんだが、しかしその合成を試したことがないわけだ。はたして、どんなふうにしたらいいのか。以前、コピーして貼り付けた濁点つきのひらがなが、Web上、Windows上のFireFoxだったかでふたつにわかれたことがあった。それは、どうやら清音ひらがなに合成用濁点が連なって合成されたものが、文字を合成しないプラットホーム上でわかれて表示されたということのようだ。ということは、アルファベットを置いたその次に合成用チルダを置いてやればいいだけじゃないのか? そう思って、CotEditor上で試してみたら、あっさり成功した。普通にコピーして貼り付けるだけで、望みの文字が得られたのだった。
その文字がこれだ。ɛ̃。これ、環境によってはふたつにわかれてるんだろうな。私の環境、Mac OS X上のSafariでは、問題なく表示されるのだけれど、いや、Dreamweaver上では合成されてたけど、アップロードしてSafariで見ればわかれるな。twittering-modeから投稿したtweetでは合成されていたのだが。どうやら、フォントの違いに起因してる模様。よくわからないことがいっぱいだ。WindowsでもVista、IE7以降くらいなら表示されるのだろうか。Arial Unicodeだったらいけるみたいだけど、どうなんだろう。