アップル純正のメーラーMail.appに、あたかも存在しないメールアドレスにメールを出したかのように装う機能があることを前回紹介しました。今回はその続報。というか、想像される範囲の話といったほうがいいかも。
メールアドレスが存在しない場合には、相手先のメールサーバからそのアドレスは存在しないよという返事が返ってきます。Mail.appの戻すを使うと、そのエラーメッセージをメールの送信元に送り返してくれて、そのメールアドレスがもう死んでいるかのように装えるというのですが、つまりこれって、送信元のアドレスが生きているという前提の機能であるわけです。
だいたい二三割といったところですね。あるいはもうちょっと多いかも、けど半分は越えないといった感じです。これ、いったいなにについて話しているのかといいますと、メールを戻した際に再び戻ってくる割合です。つまり、送信者を偽装して送信されているメールがそれくらいあると言い換えてもいいかも知れません。
送信元に設定されているアドレスは、だいたい三種類に分類されるんじゃないかと思います。
最初のものは、普段一般に私たちが送受信するメールのものだといったらいいかと思います。三番目の存在しないものはなにかというと、適当に生成されただけで、実際には使われていない(サーバに設定されていない)アドレスで、これが今私が問題にしているようなアドレスです。
この二三日での感触はというと、HotmailやYahooメールといった、そういうフリーメールを使っているタイプのSPAMに架空アドレスが多いように思います。もちろんフリーメールを装っているだけで、サーバは全然別のものということもあるでしょうし、けどSPAMを受ける側としてはそんなのどうでもいいっちゃあいいわなあ。そうそう、フリーメールアドレスじゃないけど架空アドレスというのももちろんありますよ。だって、なんだって適当にいれときゃいいんですから、そんな楽な話はありませんよね。
SPAMが問題視されるようになって久しいですが、送信者が正当なユーザーであるかを認証するような仕組みというのも出てきてますね。もし送信元が存在しないアドレスからのメールを受けないような仕組みが一般化したら、こういう手口は減少するかも知れません。というか、私はそうなってくれたらいいなと思っています。
けど、その場合、上記二番の踏み台にされたアドレスからのSPAMというのが、今以上に増えるでしょうね。私も以前巻き込まれたことがあるのですが、メールサーバを踏み台にされて、kototone.jpドメインから大量のSPAMを送信されたことがありました(へこみました)。あるいは、すでに問題視されているように、ボットといわれる類いのウィルス/ワームに乗っ取られたPC――ゾンビPCから送られるSPAMも増えるでしょうね。
踏み台にされたアドレスにメールを戻したとしても、結局それで私のアドレスが名簿から削除されるかといえばそういうわけではないのですから、これも由々しき話だなあと思います。実際、私が受けているSPAMのうち、架空アドレスを使ったものはある程度見当がつくとはいえ、ゾンビPCからきたのはどれかというとまったくわからないわけですし、架空アドレスのSPAMもゾンビPC発かもも知れないというわけで、正直いやな話であると思います。
ワクチンソフトで検出できないボットも増えてきているという話です。皆様もどうぞお気をつけください(って、いったいどう気をつけたらいいかわからんのですが。ネットにつながない?)
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