雑誌になろうとしたこととねは、創刊準備段階で見事に頓挫。放置されたまま、約半年が経過しました。その間、まったく更新しようと思わなかったわけではありません。しかし、記事が揃った段階で創刊に踏み切ろうとしていたこと、まとまった更新内容を持たなければならないと思い込んでいたこと、この二点が動きを鈍らせていました。しかし、このままではいけないと一念発起したのが1998年の3月。こととねのリニューアルを敢行を決意。というのも、当時、U-pageサービスは有料。月額300円を無駄に払っているようで、どうにもこうにももったいない気分がして仕方がなかったのさ。
過去の失敗から、更新内容がまとまるのを待つのではなく、一頁単位でもいいから更新できる体裁にサイトを変更。現在のかたちの素地が出来上がります。記事内容も、肩に力の入ったものではなく、個人で扱える程度のものに留めることを決めたのも、このときです。とにかく気楽に更新できるようにして、死んだサイトにしないというのが目的でした。
リニューアルを思い立たせたきっかけは、演奏会に誘われたことでした。僕はリコーダーも吹いており、友人のチェンバロ奏者に一緒に出ないかと誘われたのです。この演奏会情報を中心に更新をする予定を立て、まずは告知をおこないました。
第一期こととねから記事をすべて移し、体裁も一気に変更。今までに書いた文章から、使えそうなものをピックアップしてHTML化、新しいカテゴリーも追加しました。これも、演奏会情報の告知のためでした。音楽に関するカテゴリーと本のカテゴリーが設置されたことになります。
ところが、第二回目の告知をした時点で力尽きたとでもいうのでしょうか。更新はぷっつりと途絶えました。理由はいろいろありますが、やはり忙しくなったというのが最大の理由でしょう。その年は院の修了年度であり、なかんずく論文の題目を夏前には決めてしまわなければならないというプレッシャーが、ほかのものへ目を向ける余裕を奪ったのです。それに、また別のことが理由で、心も少し忙しかった。第二期こととねはもはや風前の灯。あとは、消えるのを待つばかりでした。
ですが、まだ更新に対する情熱が少しは残っていたようで、一ヶ月後に思いだしたように最後の更新がおこなわれました。件の演奏会の事後報告をし、当時、知人に出していた手紙の中から、プライバシーに関わらずかつ第三者が見ても理解できそうなものだけをピックアップしたものを抜き出して公開。
しかし、これが本当の途絶となりました。こととねの歴史に、二度目の挫折が刻まれた瞬間でした。
いやはや、根がないというのはなににもまして駄目だという話です。