なぜかコンピュータに関しては、もらい物に縁のある僕です。PC98、もらいました。DOS/Vデスクトップとサブノート、もらいました。そして、この度Power Macintoshもらいました。Power Macintosh 7100。Power Macintoshの出始めも出始め、まさに過渡期のハードです。
今の時代、ネットに繋がらないようでは困ります。そもそもこれは、家族共有のコンピュータとなる運命、メールもWebブラウズもできないようでは困るではないですか。とのことで、ネットワークに接続できることは、必要条件だったのです。
ところが、困ったことにPM7100には、いわゆるEthernetポートがついていないのです。そのかわりに、AAUIポートというのがついていまして、これがEthernetポートの機能を提供してくれるのでした。
とはいっても、トランシーバといわれるハードが必要なんですよ。市場調査をすると、サードパーティ製のものが数点見つかるんだけど、三千円ちょっとするんですね。決して高くはないけど安くもないという、非常に微妙な値段。ちょっと躊躇してしまいましたよ。
なので、またもやYahoo! オークションに参加するのでした。
AAUIで検索してみると、意外や結構な数の出物が見られました。しかも、千円台くらいで取引されていて非常にリーズナブル。こりゃ、オークションで買わなきゃ損という気になってくるじゃありませんか。
気を良くして物色していると、なかなかいい感じの出品発見。Apple純正の10BASE-Tトランシーバが、送料不要ときたもんだ。さらにその上、開封のみで未使用品とのこと、こりゃ買わなくっちゃだわ。
開始価格は七百円、終了は三日後でした。しかし、希望落札価格が提示されているのを見逃さなかった。希望価格、1,250円。これも決して高い値段じゃない!
とのことで、一発落札を決めたのでございました。だって、早くネットに繋ぎたかったんだもーん。
うちに到着したPM7100は、ちょっと困った状態だったのでございます。というのも、以前の持ち主がヘビースモーカーの物書き。煙草のやにがすごかった……
僕は煙草を吸わないので、こういうのちょっと辛いんですよね。
というわけで、お掃除大作戦の発動です。
まずはじめに、キーボードの掃除からでした。キーボードがしょぼかったら、現在使っているものを流用してそいつはお蔵入りでもよかったのです。しかし、Macwayというブランドの、非常に軽快なタッチが快適な名品。これを使わないでなにを使う? というほどのものだったのです。
仕方がないから、軽くぬらしたちり紙で拭いて拭いて、都合三度拭きましたよ。おかげで、中古とは思えない輝きが復活しました。
この勢いで、モニタを拭き、本体を拭き、でもそれでも完全にきれいにはなりきっていないので、もう少し清掃の努力は続きそうな感じです。やっぱり、ディスプレイはきれいでなくっちゃいけません。
AAUIトランシーバも届き、掃除も済みました。いよいよ、ネットに繋ぎます。
Macintoshのセットアップ自体は、長くつきあってるもんで慣れたものです。ハードディスクを初期化して、慣れた手順でOSをインストール。僕には、7.5.5で充分です。
古いプロバイダ入会CD-ROMからブラウザをコピーして、TCP/IPを設定、ネットに繋いで、必要なファイルのダウンロードをはじめました。
セカンダリブラウザに、メーラーをダウンロード。続いて、旧環境からメールデータを移行します。また、よく使われているソフトもインストールしていかなければならない。
この作業は深夜にまで及び、とりあえずネット関連の環境が整ったところで、力尽きました。作業は翌日に持ち越しです。
仕事を終えて帰宅、着替えもそこそこに環境の復旧にとりかかります。ところが、そこに落とし穴があったようなのです。
一体なにが悪いのか分からないのですが、ソフトウェアをネットからダウンロードしている最中、突然のフリーズが襲いました。固まればもう再起動以外に手はありません。ところが再起動後、ダウンロード途中だったファイルが、不完全なまま操作も消去もできなくなってしまったのです。
それでも、なんとか削除しようと努力はしたのですが、無理をさせたのが問題だったか、ハードディスクの認識と同時にフリーズするまでにいたったのです。
仕方がない。再度、ハードディスクの初期化からとりかかろう。
ハードディスクを初期化、夕食をとりながらOSのインストールです。インストールはインストーラが勝手にやってくれるので、たいした労ではありません。夕食を終えてお茶を飲むころには、インストール作業も完了。
さあ、もう一度環境の復旧かと思いきや、今度はAAUIトランシーバが認識されなくなってしまったのです。
なんでや? さっきまで使えてたやんけ。
とはいっても、現に認識されないのです。もちろん再起動、P-RAMもクリアしました、デスクトップファイルの再構築もしました、それでも駄目です。
仕方がないので、三度目のクリーンインストールと相成りました。もう死にそうです。
三度目のインストールが終了しても、ネットワークには繋がりません。ハブを見ていると、どうやら異常挙動があるようです。もしかしたら、けちって一番安いハブを買ったのがいかんかったか? 安物買いの銭失いという言葉が、僕を支配した瞬間です。
カスケードしている末端のハブから、ルータに直接繋がるハブに直結してみました。それでも駄目。まったく駄目、でもトランシーバは稼働しているのです。ただ、挙動が不審なだけで。
疑われるのは、本体、トランシーバ、そしてハブですが、おそらくハブに問題はないはず。それを確認するために、旧マシン、LC630を立ち上げてみたところ、思いだしたかのようにPM7100も復帰したのです。LCに感化されたのか? とにかく、何事もなかったかのように、ネットワークに繋がってくれました。
一体、六時間にわたる苦闘はなんだったのでしょうか? そもそも前日深夜までかかった環境構築もパーになって、その上トラブル解決のために数時間を費やす。まったく、疲れ果てましたよ。
というわけで、その後の環境設定は乱暴なものでした。
ソフトウェアは、最新のものを直接導入することに決めました。iBookのファイル共有を開始、必要なソフトをiBookで展開して、PM7100に送り込むのです。
こうしてブラウザが完了、メーラーも完了。瑣末なゲームソフトの類いは、直接コピーしてやればいいや。
こうして、厄介な環境構築は終了したのです。
しかし、あのEthernetトラブルはなんだったというのでしょうか? まったくの謎、まったくの理由不明状況から、一気に解消。苦労して、睡眠と体力と精神をすり減らした自分が馬鹿みたいじゃないかあ。
けれど、なにごとも無事動いてくれるのが一番です。
というわけで、Power Macintosh 7100。これから、よろしく!
まだ、トラブルは止んでいません。とにかく、トランシーバが認識されない模様。 接触の問題か?