今日は友人宅へ、カルドセプト対戦に遠征。長らく心待ちにしていたこの日、昨夜は少々眠れなかったかも知れない。本当に。そのせいで、朝ゆっくり寝過ぎてしまい、ちょっと遅れ気味で急いで出発。いけません。朝は余裕を持ちましょう。
友人宅についていきなり対戦。まさに、両者心待ちだったのだろう。データをロード、ひとしきりブックを確認し、戦いの火蓋は切って落とされた。
第一戦は追加マップから「開拓者たち」。由緒ある、1999年カルドセプトエキスパンション公式大会の決勝マップだ。このマップは内周と外周の二層に分かれ、内周部は高額の無属性土地で構成されている。砦は北と南のふたつ。北の砦はひとつ、南の砦はマップの東西にふたつあり、どちらかを通れば帰城への条件が成立する。
さて、こちらの使用セプターはコルネイユ。ブックは即死能力を持つクリーチャーと即死アイテムで構成された「一撃」を使用した。
今回の対戦では、こともあろうに局地戦がほとんど発生しなかった。まだ第一戦ということで互いに遠慮があったことと、分岐が多く土地を回避しやすいというこのマップの特性上、これは実に当然のことなのだが、この条件下で即死能力に頼ろうというのははっきりいって無謀だった。
このブックのコンセプトは、敵の土地を即死クリーチャーで奪うというまさにそれだったのだ。自分から敵の土地を回避しているようでは、まったく形無しだ。
当方は城の西側、地属性土地を中心に確保。対して敵方は東側にある砦(南)そばの地属性土地を確保、レベルをあげていった。この時点では、こちら側が優勢だと思っていた。というのも、南の砦はふたつあるので彼の土地は回避可能であるのに対し、城はひとつしかないのでこちらの土地は回避不可能だ。回避すればそれだけ手が遅れることになる。
しかし、手が遅れたのはこちらだった。老獪な敵に、火属性クリーチャー、アシュラのバックワード効果二ターンの罠にはめられてしまった。もちろん踏み込んだわけじゃない。勝てない敵に戦いを挑むほど冷静さは欠いていないつもりだ。罠は周到だった。
アシュラの隣に配置されていたライオンメイン。敵は、それをテレキネシスを使い引き込んだのだった。ライオンメイン自体は、攻撃に長けたクリーチャーではない。当然のことながらアシュラの防衛は成り立ち、バックワードがかかったのだった。
そんなこんなで手が遅れ、さらに無用なこだわりからデスゲイズ召喚を敢行したため、さらに手を遅らせてしまった。
負けたのも当然だ。
教訓:罠には警戒、無用なこだわりは捨てよう。
第二戦は「アリーナ4」。相手がパーミッションの存在をほのめかしたため、砦がひとつしかない、基本的に一本道のこのマップを選択したのだった。というわけで、先ほどの負けを反省し、より堅実さをましたブック「速度」を選択。よく考えると、これは対暗黒の奈落ブックだったりするので、やはりパーミッションを多めに入れてある。自分で自分の首を絞めているような気がする。
「速度」のコンセプトは、防御型クリーチャーで鉄壁の拠点を築き、移動スペルで周回を増やすというもの。クリーチャーは拠点用のアイスウォールとハリケーン、そして土地確保用のパウダーイーターのみ。当然ながら戦闘は防衛戦以外発生するはずがなく、そのため武器は一枚も入れていない。
それが災いするとは思いもよらなかった。序盤は、相手がパーミッションを気前よく使ってくれたりして、むしろ有利に進んでいた。拠点はミューテーションで強化したアイスウォール。もちろんランドプロテクトをかけて、レベル5まであげることに成功。さらに、レベル3まであげたアイスウォールも準備万端。あちこちにふわふわと漂っているパウダーイーターで、連鎖も出来て完璧だ。
いや、完璧だった。彼があのクリーチャーを引くまでは。
アイスウォールを倒すには、力ではなく兎を召喚すれば充分だ。そう、彼のブックにはルナティックヘアが入っていたのだ。
というか、普通兎なんかブックにいれてるかなあ。それほど強いクリーチャーじゃないし、どちらかというと持て余すことの方が多いくらいのやつだ。だが、敵クリーチャーのHPとSTを永久に交換するというその能力は、アイスウォールには致命的だ。
兎を彼がひいたとき、僕ははっきりいって、青ざめた。
祈ったのだよ。彼がアイスウォールに止まらないことを。しかし、運命は彼のものだったようだ。
見事、レベル5のアイスウォールに彼が止まった。後は流れるように兎が召喚され、こちらは打つ手が無いままに、HPとSTが交換されたアイスウォールは死んだ。
はっきりいって、そのアイスウォール一体が僕のすべてだった。資産の大半を奪われ、兎をどかすにもテレキネシスを序盤で使っていたため、今の手札にはなく、攻撃しようにもパウダーイーターじゃなにも出来ない。
追い討ちをかけるように、兎に踏み込む。さっきまで自分の土地だったらレベル5水属性土地。魔力枯渇。圧倒的に負けを喫した。
教訓:勝利の鍵はひとつでは足りない。特に兎には要注意。
第三戦は「アリーナ1」。不思議の国のアリスをモチーフとしたブック「Alice」で挑んだ。
ここは護符がある。安値で護符を買い高騰させる作戦に出た。
序盤、南側エリアにトキシンフラワーを配置したことから、南エリア地属性護符を買いはじめることにした。パーミッションで手を速め、護符を次々と買っていく。だいたい八十ほどになったころだろうか、相手に南エリアの地属性土地を次々と奪われ、連鎖が完成していった。しかもトキシンフラワーも負け、南エリア地属性の支配を許してしまうことに。
しかし、護符価値が上がったことには違いない。リンカネーションで手札にケットシーとヘルハウンドを呼び込み、護符買い占めを火属性にシフト。北エリアの火属性土地が手付かずだったことから、北エリア火属性土地護符購入を決定。南エリア地属性の護符をすべて売り、火属性護符を買いはじめた。
北エリア、火属性の土地にケットシーを配置。いきなりレベルをあげはじめる。スペル対象にならないため、安心してレベルをあげることが出来る。手札にはヘルハウンドとランドプロテクト。ヘルハウンドの配置が遅れたことのは幸いした。手札にオールドウィロウが入った。シンプル極まりない手だが、オールドウィロウでの足止め戦を決行する。
オールドウィロウを引いたのと時前後して、相手の手札にはメテオとアンサモンが。ケットシーはそれらの対象にならないものの、オールドウィロウに対しての牽制効果は充分だ。ランドプロテクトとオールドウィロウ、そしてウィロウを守るためのアイテム群に圧迫された手札からは、次々とクリーチャーカードが捨てられていった。
しかし、転機が訪れた。相手が周回の末で手持ち魔力を200G以下に下げた。これでアンサモンを打てない。急いでケットシーをオールドウィロウに交換。次のターンで敵が帰城、周回ボーナスを得るが、オールドウィロウはすでにランドプロテクトの防御のうちだ。さらに、土地レベルは4まで、そして、相手がウィロウに捕まった後は、5まであげた。
とのことで、非常にオーソドックス、いいかえればつまらない勝利を収めた。
教訓:守りさえ充分ならば、足止めクリーチャーは強い
最終戦は、ファミ通WAVE杯優勝者のデザインしたマップ、「天上天下」が舞台。相手が、ゲーム「ヴァンパイア」をモチーフにしたブック、こちらはバンドルギアの呼び出しを目標とするブック「機械化」を使用した。
「天上天下」は、無属性土地に占められた短い内周と、距離の長い外周部に分かれている。もちろん、距離の短さは手の早さにつながるため、無属性土地の確保と地形変化が重要となってくる。
第一ターン目から、いきなりハウントをくらう。なんということだ、といいながら第三戦ではいきなりチェンジリングをかけたのだから、おあいこだ。いや、チェンジリングの方があくどいだろうか。
しかし、手札にクリーチャーがいなかったことからまったくの損害なし。むしろ淡々と進めてくれたおかげで、いつもよりスムーズだったくらいだ。ハウントが切れて、バトルギアαを召喚。リンカネーションでバトルギアβとカモフラージュを引き込むことに成功し、αとβを交換。カモフラージュをかけた。
その後対戦相手の手札にテンペストが。危ないところだった。むざむざとαを落とされるところだったわけだ。
テレキネシスでマミーをバトルギアβに引き込んだ。バンドルギアの誕生だ。しかもカモフラージュがついている。こうなったバンドルギアは無敵だ。レベルをがんがんあげ、ここが結局この戦いを通じての拠点であり続けた。
相手の拠点はミゴール。両者、内周の無属性土地。しかも、二人ともがばんばん水属性に変えていったおかげで、あたりは水浸しだ。
両者、水の連鎖を築く。その中でミゴール攻略に見切りをつけた僕は、続けて二体のボージェスを召喚した。
この戦いは、実に混戦を極めた。相手はメテオを引くものの、バンドルギア以外に拠点らしい拠点がないので使用を断念。しかし、アースシェイカーが炸裂した。バンドルギアのレベルが4に下がった。
両者、極端に総資産を減らしたものの、状況は変わらず。いったん外周回りに切り替えようとした自分も、結局内周に戻ることとなった。
そんななかでアンサモンを引く。狙うはミゴール。しかし、こちらの手札にはデコイがいる。彼の反射能力で、ミゴールを始末することに決定。しかしここに大誤算が。
ボージェスの応援。多額の魔力を奪われ、多くの土地を放出。その中には二人のボージェスもいたのだった。
その後、相手のレベル5クリーチャーをアンサモンで開放。傷ついたミゴールは交換され、その空き地のレベル5土地は、クリーチャー移動を用い、ミューテーションをかけたデコイで奪った。
これらの策が功を奏し、最終戦はこちらが勝利を収めることとなった。正直、後半二戦は、彼が僕に花を持たせてくれたのだと信じている。
教訓:自分の配置したクリーチャーに足をすくわれるのは、カッコ悪いにもほどがあります。
実に楽しい対戦でした。特に二戦目の、兎に散った勝負は名勝負でしょう。実に見事な逆転劇でした。普通は兎なんて入れないでしょう、と言ったら、あなたの弟子ですからそりゃ入れてます、って。
ああ、あんなに兎を持ち上げなかったらよかった。あの時点で、今日の二戦目を落とすことは決められていたのかと、感慨深く思ったりなんかして。
二勝二敗。いい勝負だ楽し、かったです。