積極的に侵略してランドトランスで換金するという、非常に極端なコンセプトから出発した攻め重視ブック「殺戮」は、前回、ランドトランスを使うことによって護符価値が暴落するという矛盾を理由に、奪った土地をランドプロテクトで守るという、日和見といえる転換を見せた。
しかし、これでいいのだろうか。攻め重視で、守るものはなにもなくとにかく進むという、これまで一度も採用したことのなかったコンセプトを貫くことにより、新たな戦い方を身に付け、セプターとしての幅を広げようという試みに再び立ち返るべきではないのだろうか。
このような考えがよぎり、ランドトランスを再びブックに投入することとなった。
ランドトランスで換金した魔力をありったけ持ち運ぶのは、ドレインマジックやジャッジメントという魔力に直接打撃を与えるスペルがある以上、危険以外のなにものでもない。そのためこのブックを運用する際は、護符を購入するということを前提としたい。
だが、その護符を購入したとしても、一度護符価値が上がったものをランドトランスで土地レベルを1に帰することによって暴落させるのは忍びない。これが前回達した矛盾だったのだが、ならば価値が高いうちに護符をすべて放出した後、再び別の安い護符、或いは暴落した後の護符を購入すればそれですむ話だ。そうすれば、次々と護符の所有数を増やすことができ、護符価値が上がったときの見返りがそれだけ期待できるようになる。
だが、ここで再び魔力を直に持ち歩くという危険が生じてくる。この状態でドレインマジックをくらうとかなりを持っていかれてしまうし、ジャッジメントが炸裂したらまず破産といってもいいだろう。とはいえ、今回は以前と違い聖堂から次の聖堂への間だけを守り通せれば充分。とのことで、バリアーを加えてこれに対処することとした。
これでこの攻めて奪い、ランドトランスで換金というコンセプトを生かしたものが、とりあえずの一案としてできたこととなる。これをバージョン1として採用してみよう。実際の運用と、それに伴う問題点の洗い出しは、これからの課題となっていくだろう。
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