典型的な護符マップである「第2回全国大会」。それだけにセプターの数だけ多様な戦略、カードが踊ることとなるだろう。
今回は基本編と銘打ち、想定される状況とそれに対応する策を、広く浅く考えたい。
「第2回全国大会」は、思いのほか資金繰りが難しいマップになるだろう。周回必要ターンに比べて少ない初期魔力。テンペスト優勢のマップデザインが、高HPクリーチャーを必然のものとし、多いとはいえない土地数にひしめく四人のセプターによる潰しあいが予想されることから、重クリーチャー人気となりかねない。
となれば、先立つものは金。なににも増して必要となるのは当座の資金だ。
資金を得るもっともオーソドックスな方法は、周回魔力を得ることである。それには足を速めることが重要であり、すなわちホーリーワード6,X、ヘイストといった、移動に関するスペルを充実させることにつながる。まさにこの意味においても、このマップはオーソドックスな戦略が通用する。
周回を稼ぐもっとも手軽な方法は、パーミッションで砦巡礼をキャンセルしてしまうことである。城からスタートして城に戻るのに、東西砦方面に進めば十歩で足りる。そのため、リコールの重要性は減少。序盤にパーミッションを引ければ、資金的な有利は言を俟たないだろう。
周回を稼げれば、マナによる収入も単純にアップする。加え、このマップではグレイスも有効。護符中心に戦うなら、グレイスを考えに入れるのも悪くない。
このゲームで資金をつぎ込む先は二つ。土地あるいは護符である。このマップには護符があるため、序盤にうまく護符を得ることが出来れば、護符の高騰による濡れ手で粟の夢を見ることも可能だ。だがそれは敵にとっても同条件。有利を自分に引き付けるには、水面下での熾烈な戦いは避けられない。
とはいえこれはゲームなので、なにも水面下だけで戦う必要はない。おおっぴらにコラプション優位の状況がここに出現する。護符価値が8Gなので、護符価値が上がる前であっても一発枯渇は狙えない。だが、少なくとも無闇に資金を放出するのは誰しもいやだろうので、コラプションをちらつかせることによって護符の買い控え状況を生み出すことが出来る。
コラプション対策としてはバリアーが有効。しかし、バリアーはホーリーワードやヘイストなどと相性が悪い。しかし、護符もってコラプションをくらうか、金もってドレインマジックくらうか、あるいはバリアーで守るか。状況とともに得失は刻一刻と変わる。バリアーは、仕手戦を打つ打たないに関わらず力になってくれるだろう。
なお、あくまでも仕手戦に参加せず、プレッシャーを重ね撃ちして護符価値をがんがん下げてやるのも一興。対抗策として、オファリングで護符価値を上げるのも面白いかも知れない。しかし、これらが決定的な打開策となるかどうかについては、常に疑問がついて回るのも事実だ。
土地の連鎖を狙うためにも、また配置条件の厳しいクリーチャーの召喚を準備するためにも、積極的に土地は獲りに行きたい。だが、各属性土地が四つずつと比較的少ないこのマップでは、出遅れればすっかり押さえられてしまい手も足も出なくなる可能性さえある。だからといって土地を押さえようと躍起になって牛歩に出れば、周回で出遅れてしまう。
こういうときには、素直にリープ系スペルを使いたい。自分の狙いたい土地を絞ってリープ系スペルを持ち、うまくすれば土地の確保と移動の短縮を同時に狙っていきたい。
さらには土地の属性を変化させるスペルもあわせて、自分の狙い目の属性土地を増やし、連鎖を延ばすとともに護符価値の増加を図り、他属性に高レベル土地があれば、隙を見て自分の属性に引き込み、護符価値を高騰させてしまう。ちょっとわくわくする。
城から城まで最短距離にして十歩というマップデザインはライフフォースを無力化し、テンペスト等の全体攻撃スペルを野放しとしかねない。テンペスト優位状況下ではデコイ、アンシーンといった守るに秀でたクリーチャーは、容易に排除されてしまう。
テンペストに抗しファンタズムで守ろうとしても、アンサモンに脆弱な拠点となってしまう。テンペストに容易に屈しないHPに優るクリーチャーを拠点防衛用として配置したい。
テンペスト戦を積極的に推進するとしても、護符活用により思いもかけないほど早いラウンドで決着がついてしまっては撃ちどころを失してしまう。ホーリーブライトやアシッドレインで狙う種族を気軽に根絶やし作戦を採用するか、各属性に特化された攻撃スペルにスウォームをあわせていくなど、とにかく手間はかかるが金がかからない手段を採用、手札に引いた瞬間に撃ちまくるくらいの気概で挑みたい。
もちろん、これはテンペストやカタストロフィでも同様。待って機を逃しては意味がない。