【タイトル】 パトレイバー ゲームエディション
【発売元】 バンダイビジュアル
【ジャンル】 ACT
【価格】 2000.11.30発売 ¥6,800
【ハード】 プレイステーション
筋は寛大なファンならどうにか許容できる範囲。ゲーム性も乏しく、そもそも操作できる部分が少なすぎ。敵となるレイバーも弱すぎて話にならない。でも僕は知っている。これでもだいぶよくなっている。
最初に手に入れた体験版は、動くだけでバッテリー残量がばりばり減っていくイングラムで、迷路のような倉庫を捜査するという代物。なんでレイバーでこんなことをせにゃならんのだと、疑問とストレスにわめいた。
それが、一年半の間に随分とシェイプアップされた。アクションパートは敵レイバーとの一騎打ちに絞られ、タイミングを合わせてボタンを押せば技が出る、簡単なものに変更されていた。奥行きはないものの、たやすく大技が出るのは実際楽しい。だが、シナリオパートをスキップすれば実プレイ時間は一時間以下にとどまる。
好きな人しか手を出さないだろうので心配はしないけれど、それでも怒る人はいるかもしれない。薄っぺらな印象は否めない。
以上400文字でした。
以下、無責任な感想をいくつか。
泉野明をはじめ、主要となるキャラクターはきちんと押さえられています。熊耳さんが出ていたのは嬉しかったかな。でも、総出演といったのには語弊があるかも。いや、ありすぎ。それほどたくさんいるわけではないんですよ。
出てくるレイバーは、ドーファンからヘラクレス、しまいにはグリフォンまで出て、ある意味サービス精神は旺盛です。でも、ぴっけるくんやクラブマンとかの、人型でないものは、一つを除いて出てきません。そのへんはちょっと残念だったかな。
指定されたタイミングに合わせてボタンを押すだけでどんどん技が入っていき、ジャーマンスープレックスや一本背負いといった大技まで飛び出します。
でも、そんなの決めたら壊れるって。いくらなんでも。と突っ込みながら見るのが正しい楽しみ方かと思います。
プレイヤー駆る三号機を指揮する空谷みどり巡査。いい感じです。いや、かなり。けれど、もう一味欲しかったかな。ある意味、パターンにはまりすぎている感じなのですよ。
いかにもパトレイバーというストーリーは好きな人にはたまらないでしょう。けれど、少しばかりでもシビアに見れば、あまりにも一本調子のひねりのなさに、最後の落ちまでまるわかりなのは少々いかがなものかと思います。
その上、僕は原作ファンなので、正直、テレビシリーズのりのシナリオには入り込めませんでした。
シナリオパートを全部見れば半日は楽しめますが、スキップすると一時間かからずに終わります。努力すれば、三十分以内にクリアするのも可能でしょう。
長ければいいとは絶対に思いませんが、それにしても短すぎるし、そもそも肝心のアクションパートがどれもさほど変わらないので、かなり飽きてきます。
コンボをたくさんつなぐであるとか、大技をきめるであるとか、自分なりの目的をもって取り組まなければ、かなりつらいでしょう。
キャラものなのでグラフィックには期待したいところですが、それほどパターンが用意されているわけでもなく、かつ一つ一つのクオリティが高いというわけでもないので、片目をつむってみるくらいの寛容さは必要かと思われます。
キャラものの宿命といいましょうか、いずれコレクターズアイテムの一つであるこのゲーム。だとしたら、ゲーム以外の付加価値の部分でも頑張って欲しかったところです。
一応、リアルパトレイバーのムービーであるとかが入っていたりもするのですが、それくらいでは満足できませんでした。
いや、おまけがあればいいというわけではないのもわかっています。ゲーム本編だけで充分楽しめれば、むしろおまけなんかはないほうがいいのです。でも、このゲームの場合だったら、もう一声欲しかった。そう思わずにはおられません。
軒並み評価は辛くなりますが、まったく駄目だというわけではありません。けれど、キャラものといえキャラだけに頼らず一本立ちできるゲームもたくさんリリースされている昨今、やはりもろ手を上げて受け入れるわけにもいかないでしょう。
楽しんだは楽しんだですが、六千八百円も払うだけの出来とは思えません。大半はキャラクターのために払ったようなもの。でもこういうのって間違ってますよね。出すほうも、買うほうも。
反省です。