【タイトル】 カルドセプト セカンド エキスパンション
【発売元】 セガ
【ジャンル】 TBL
【価格】 2002.9.26発売 \6,800
【ハード】 プレイステーション2
大きく変わったんだけど、実はちっとも変わっていない。カードこそ一新された感があるが、基本的なシステムはまったく同じなので、エキスパンションを遊んだものなら苦もなく入り込めるはずだ。ブックをうまく組めば、旧作のようにも、またまったく新しい風にも楽しめる。
今作を評価しようとすれば、当然カードに着目せざるを得ないだろう。新たに加えられたカードは、旧作に馴染んだ人間からすれば過剰に強力なものばかり。HPもSTもインフレ気味で、スペルにいたっては凶悪なものがごろごろしている。実際にプレイしてみると、場がうまく荒れるという印象。すなわち旧作以上に戦闘に重みがおかれているということだろう。高額土地を落とすことで生じるアップダウンの妙は、心底しびれさせてくれる。
とはいうものの、守りに徹するプレイを選ぶのも自由だ。セプターの数だけ楽しみ方は存在する。非常な懐の深さを感じさせて、これはまさに傑作である。
以上400文字でした。
以下、無責任な感想をいくつか。
続編になってマンネリ感が増すということはよくありますが、このゲームに関して、その心配は無用。だって、旧作のままでもずっと遊べそうなゲームだから、続編が出ればそりゃなおさら楽しいわけです。新しいカードが盛りだくさんで、以前には考えも及ばなかったような効果もあって、新たな戦略にこるのが楽しい。いかようにも楽しみ方があるというこのあたり、懐が深いなあと感心するのです。
対戦相手として、自分で好みのセプターを作れるというのは嬉しい。ブックを構築し、その真価を発揮できるようなAIの性格を細かく設定することで、理想の対戦相手を作ることができるのです。
この機能を使いこなすには、とにかくコンセプトをしぼることが大事。戦いをまず自分のなかで描いて、それをどれだけ具体化できるかというのがAI制作の楽しみであると思います。なので、AIに秀でるということはすなわち戦いを知るということであり、戦略やカードの特性に通じたセプターになるための勉強であるともいえるでしょう。
でも、素直に面白く遊べる機能でもあります。適当に作っても、意外ときちんと動いてくれるので楽しいです。
一定の条件を満たすことで、メダルを獲得することができます。その条件というのは、いかにも偶然がもたらすようなものもあれば、逆に、しっかりと意図してかからなければならないのもあって、おかげで普段は絶対使わないようなブックを体験するきっかけにもなります。
達成感もありますし、枚数を集めればご褒美ももらえますので、結構やる気になりますよ。
自慢のブックやAI、独自の対戦ルール、そして自分のプレイのリプレイを、ネットに公開し、また公開されているものを入手することができます。これは前作ドリームキャスト版からの機能で、ドリームキャスト版ではさらに追加のエクストラカードを入手することもできた模様。使いようによっては、随分と楽しめそうです。
ドリームキャスト版ではできた通信対戦が、今作ではサポートされていないというのはちょっと悲しいです。きっと、システムの運用コストを回収しきれないためだと思うのですが、逆にいえばこれはセプターが多くないことを示しているのでありまして、その意味においても悲しいと思います。
でもこの機能がなかったおかげで、生活は破綻しないで助かってるかなとも思う。世の中というのは一長一短です。
ただでさえ睡眠不足気味の生活が、恐ろしい勢いで加速してしまいました。連日夜っぴてプレイしてしまうのでありまして、そういう意味では非常に危険なはまりゲームであります。
だって、このゲームはカードが全種類集まってからが本番なのでありまして、そのためにはとにかくプレイしまくらなければならないと来ています。
ああ、辛い。楽しいんだけど、辛い。でもそれでも頑張れるというところに、このゲームのも力の強さがあるのです。
ボードゲーム+トレーディングカードの楽しみというのがコンセプトのこのシリーズ。人によってはまったくあわないかも知れませんが、逆にものすごくはまる人がいるというのもこのゲームの特徴。僕は、すっかりはまってしまっていますね。
ちょっと難しめで敷居も決して低くないのですが、分かってくるとものすごく面白くなるゲームなので、ぜひ一度でいいから、このゲームを体験して欲しいと思う。なんといっても、はまれば一生もののベストゲームになりますから。本当、お勧めです。