【タイトル】 Gran Turismo 3 A-Spec
【発売元】 SCEI
【ジャンル】 RCG
【価格】 2001.4.28発売 \6,800
【ハード】 プレイステーション2
PS屈指のドライビングゲーム、グランツーリスモがPS2に登場。グラフィックは格段の進化を見せ、操作感もダイレクト感を増した。だが、単純に面白くなったと言えないところが難だ。
収録車種の異様に多かった前作に比べ、随分とシェイプアップされた。だが、厳選というより激減という印象が拭えない。中古車はなくなり、所持金をはたいて買った一台で戦い続ける序盤がつらい。少しでも効率のいいレースを見つけたら、そこで賞金稼ぎ。なんだか空しい。
しかし金が入れば状況は一変する。高スペック車を贅沢にチューンすれば、下位レースは楽勝だ。特に馬力制限のなくなったことは大きく、格下の車を力でねじ伏せる快感が味わえる。最初だけは。
コースを彩る光の効果は、ナイトコースより暗い山道を生み、逆光は目を射して標識が読めない。普通に走るのも困難で妙にいらつく。
とはいえ、よく出来ていることは事実。車好きなら楽しめること請合いだ。
以上400文字でした。
以下、無責任な感想をいくつか。
プラットフォームが進化したこともあって、グラフィックは大幅にパワーアップ。画面の細かいところが見やすくなったため、それだけでも走りやすくなります。けれど一番大きいのは、秒間フレーム数の増加ではないでしょうか。些細なことでしょうが、受け取る情報量は段違いです。
延々4WD車で走った後でMR車に乗り換え。ああ、やっぱりMR車がいいなあ。と思う瞬間です。クイックな切れ味が、実に小気味いいのです。車に乗るならMR、せめてFRがいいと思わずにはいられません。というのも、それだけ車ごとの挙動がしっかりとしているから。僕のようなのでもわかるのですから、表現力の凄さは折り紙付きです。
前作の国内B級ライセンスのオールゴールドのご褒美でもらったスプーンS2000以来、ホンダファンになってしまいました。その勢いでNSXに乗り換えて、今回も最初の目標はS2000とNSXを入手するというものでした。とりあえず、これらに乗せとけばご機嫌なのです。
車種が多ければいいとは言いませんが、前作のわけわからん収録数に圧倒された口なので、今回は少々欲求不満なところもあります。それこそ、前作はミゼットIIやプリウスといった、どう考えてもサーキット向きじゃない車まであったのに。
このへんのものが無くなることはしかたないとも思いますが、そうでないものもなくなっているような気がするんですよ。残念です。
日産のプリメーラが収録されていません。これはショック。前作では、最初の愛車でした。FFならプリメーラに、と思っていたのが的外れです。仕方がないので、FFはインテグラに決まりでしょうか。すっかりホンダ党です。ともあれ、FF車の選択肢は、非常に乏しくなりました。
ハードのスペックアップに伴って、演出も過剰気味。夕日にむかって走るシアトルでは、逆光になって標識が読めません。って、これはまずいんじゃないでしょうか。
さらにディ−プフォレスト逆走での暗さ。トライアルマウンテンでも暗いかなと思ったのですが、ディ−プフォレストはそれ以上。どこが道かわからない。コースを目一杯に使うなんて到底無理で、道の真ん中あたりを安全運転です。
なんとかして欲しいです。
各レースに、他の車をぶっちぎって走る奴が、一台ずつくらい混ざっています。こいつのせいで、スペック過剰気味にして出場。他の車をごぼう抜きにして一対一のバトル。って嘘です。一台だけ速いのがいるせいで、なんかバランス崩れているように思います。
前作はレースごとに馬力制限があって、出場したいレースに出るために、パーツを付けたり外したりして調整するという楽しみがありました。しかし、今回は馬力制限がありません。なので、資金の許すかぎりチューンナップして、敵車を置き去りにして勝つことも可能。って、なんか間違ってる。
否定的な意見も多いですが、おおむねこのゲームに対しては好感を持っています。そもそも車の楽しみを教えてくれたのが、前作のグランツーリスモ2でした。故に、このゲームに関しては愛憎半ばして複雑なのです。
なお、GT3はハンドルコントローラ対応です。話によると、このコントローラで走ると、次元の違うゲームになるのだそうです。それを聞くと無性に欲しくなってくるのですが、ちょっと踏み切れませんでした。でも、設置場所が許すならきっと買ったことでしょう。いや、ほんとに。絶対。