わかってくれるともだちは
ひとりだっていい

友達パートの終わり

 『ラブプラス』において、友達パートは少し長めの導入に過ぎません。三人いるヒロイン、彼女らの人となりを理解するための時間であり、また彼女らの要求にパラメータを上げることで応えようとする、そうした気持ちの準備期間であるといってよいでしょう。期限は100日。もちろん私はリミットが設定されているなんて知らずにプレイしたのですが、いやあ、よかった。71日で友達パートを終えることができて。というわけで、友達パートを駆け足で終えたように、その感想もまた駆け足で終えたいと思います。

友達パートの基本

 運動、知識、感性、魅力とあるパラメータを増減させるべく、一日の行動スケジュールを決めて実行する。友達パートは、基本これの繰り返しであるのですが、実行コマンドのアイコンにヒロインの顔マークやチェックマークが付いていることがあって、どうもこれはイベントがありますといっているようであるな。ええ、この予想は実に正しく、自分の狙っているヒロインがあるなら、重点的に目当てのヒロインのイベントを発生させるのがよい模様です。そして、イベントを発生させ、受け答えを繰り返すことで、好感度があがったり、またヒロインの性格も変わってくるそうです。好感度があがったかどうかは、Feelingの欄にちゃんと表示が出るので、挨拶などの定例イベントでの正しい応答はどれなのかちゃんとわかるという塩梅。このあたりは、すごく親切ですね。昔のゲームは、選んでみないとわからなかったし、選んでみてもわからないというのが普通でした。いい時代です。

 イベントを進めるのは、そんなに難しくありません。顔アイコンが出てるコマンドを選ぶことで、とんとんと進めていける。そして、イベントを進めることで、各ヒロインのキャラクターがわかってくる。ええ、このヒロインの思っていることがわかるってことがすごく重要なのです。

みな少しずつ寂しげなヒロイン

 プレイしてみて驚いたのは、ヒロインそれぞれに、それぞれの事情があるっていうこと。ちょっと重めの事情があれば、そこまででもないのもあって、本当にそれぞれであるのですが、しかしこうした事情を知ることで、ヒロインに対する意識が変わるのですね。

 その事情とは、くわしくは書きませんが、どのヒロインも、周囲に見せている自分と、その本心にギャップを抱えているといったところでしょうか。私はみんなからはこう思われているけれど、実はそんなことないんだよ。仲を深めるうちに、そうした実情が見えてくるようになっているのですね。で、このギャップにやられてしまうんです。本当はこんな娘だったのか! 他の誰も気付いていないこの人の素顔を自分は知っている。これは、すごいアドバンテージですよ。彼女を理解しているのは自分だけだって、そんな気分になれる。彼女の真実に触れたのは、この世に自分一人だけ! 彼女を独占したいと思う、そうした意識の強い人ならば、もうたまらないものがあるでしょう。

 そして、三人のヒロイン、それぞれが波状攻撃を仕掛けてくるのだから、もう大変です。最初、一番難儀そうな、それこそ世界のすべてを敵だと思ってるような娘にやられてしまって、私が彼女の味方にならねば誰がなる、すっかり入れ込んでしまっていたのに、そうしたらなんか優等生的イメージにしばられて窮屈そうにしている娘の事情が見えてきて、そうしたら途端に、私が彼女の理解者にならねば誰がなる、って気分になって、その板挟みで苦しむっていうね。もうほんと、馬鹿じゃなかろうか。

 勝敗を分けたのは、当初のイベント消化量の差でした。入れ込んだ時期が早かった分だけ、イベントの進行も早かった。おそらくはわずかの差で勝敗は決したのではないかと思うのですが、ええ、私は最初に告白してきたヒロインに決めたのでした。

優柔不断

 今でも思うことがあります。もし、これがぎりぎりで逆転されていたらどうなってたろうって。多分、私は断らなかったのだと思う。なので、今とは違うパートナーを選ぶことになっていたろうと思っています。そう、私は優柔不断にできていて、自分から積極的に選ぶことを好まない。選択を外部の要因にまかせてしまって、そうした駄目さ加減が期せずして浮き彫りにされたなと、少し反省させられるゲームとなってしまいました。

引用


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「ラブプラス」My Loveplus Songbook

公開日:2009.09.18
最終更新日:2009.09.18
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