Wizardry XTH

Wizardry XTH : 相性判定テーブルを作ろうと思ったその理由

 Wizardry XTHでは種族間の相性によりパラメータが増減されます。この要素があるためにパーティの編成に制約が生じるのですが、これを面白いと取るか、あるいは面倒くさい、うっとうしいととるかは、プレイヤーの好みによって変わってくるかと思われます。私はこのオリジナルWizardryにはなかった要素に触れて、最初はやりにくいなあと思ったものでしたが、今ではむしろ積極的に面白いと評価するようになりました。うまくすれば、最大一割程度のプラスを全員に与えることも可能ですし、また特定のキャラクターにメリットを集中させるのも面白そうです。宝箱を開けるものの運のパラメータによってアイテムの出方が変わるXTHでは、盗賊技能をもつもののパラメータを上げるというのは戦略としてありでしょう。最大五割り増しにすれば、運を三十の大台にまで引き上げることが可能です。そうなれば、どんなにいいアイテムが出てくるものだろう。なんて考えるのもまた面白く、この相性という要素は、想像以上に効果的であると思っています。

 けれど、厄介であるのもまた事実です。誰からも好かれているようなノームやセレスティアを使う場合はいいのですが、誰からも嫌われている種族ディアボロスを使いたいような場合には、パラメータ増減の調整は非常に難しくなります。あの種族を入れて、この種族は外してを繰り返し、その度に増減表に照らし合わせた再計算を行い、この作業も決して悪くはありませんが、効率が悪いというのも事実。できれば相性判定はぱぱっと済ませて、少しでも早く迷宮に潜りたいじゃありませんか。

 以上が、相性判定テーブルを作る動機でありました。

 使用言語はJavaScript。サーバ資源はほとんど使わず、クライアント(Webブラウザ)の上ですべての計算を済ませてしまいます。操作はフルマウスオペレーション、説明いらずの楽々仕様です。

 作った本人がいうのもなんですが、このツールのおかげでパーティの構成検討が非常に楽になりました。私は、最初の2パーティまでは手計算をおこなったのですが、あんまりに面倒くさいので、大ざっぱにしかしておらず、しかもその大ざっぱでしかない計算さえも面倒くさいのですから、これを後数パーティ分するのかと思うと気がめいりました。ですが、ツール導入以降のパーティは、いろいろな可能性を検討しつつ、自分の好みも反映できるようになって、ドワーフを入れるのを目的にしてみたり、ディアボロスふたり入れてみたりと、かなり突っ込んだ作り方をしているのに、それでいてパラメータのマイナスがでないようにしっかり調整もできて、非常にいい感じです。面倒くさかったはずのパーティ編成が、一気に楽しくなりました。本当に作ってよかったと思っています。

 XTH 1だけでなくXTH 2の計算もできるようにしたのは、いつか2に移行するときのことを考えてです。1では大丈夫だったはずの編成が、2ではマイナスがでたりすることもあるとわかって、2に編入させたいパーティ、させないパーティを選ぶ際にも役立つのではないかと思って、買わないうちから夢が広がっています。

 せっかく作ったツールを自分だけで使うのはもったいないので、どうぞ広く使っていただけると嬉しく思います。


XTHもの:Index 「Wizardry」リセットボタンのない人生(仮)

公開日:2006.10.27
最終更新日:2006.10.27
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