ペンフレンドにプレゼントしようと思って夏に買ったものを、十二月を目前にようやく発送するというこの体たらく。でもまあいいのだ。そもそもが昨年のクリスマス用に企画された商品が売れ残り、夏に大暴落していたのを格安で買ったというのがきっかけだったんだからして、クリスマスプレゼントということにしたらちょうど時期的にも整合する。いやまあ、こりゃあ言い訳だな。よくない癖だ。
クリスマスプレゼントにしたので、メッセージも添えた。一筆箋にJoyeux Noël、それからこの本のあらまし。友情とともに送りますという一言、そしてBonne Année。まあ紋切り型といえばそうなんだが、こういうのにはかえって紋切り型の方がいいんだよ。紋切り型のなかに、私の思っていることが少し感じられるという、そのくらいの塩梅がメッセージカードには必要なんだな。といっても、私のフランス語は、そういった機微を表せるほど器用じゃないんだが。
私の感覚は世の中から随分遅れていて、ヨーロッパに荷物を送るんだから、一月くらいは余裕を持っておいたほうがいいだろうと、慌て気味に郵便局へいったのだった。小包を渡して重さを量ってもらう。手紙は入っていますかと聞かれて、入っているから仕方がない、はいと答えたらば、送料は二千円を超えた。参考に手紙が入っていない場合を聞くと、ほぼその半額になるという。とその時、EMSを使うと二千円です、重さによってはEMSが普通郵便よりも安いケースがあるんだと知った。
EMSは国際スピード郵便というだけあって、恐ろしく早く着くのだ。ヨーロッパだったら大体三四日で着く。それが証拠に、二十四日に京都を出た荷物は二十六日に現地に着いている。うはあ、これだと多分今日明日で配送完了じゃあないか。早くとも十二月頭と思っていた荷は、十一月中に着いてしまうという大計算違いで、とんだクリスマスプレゼントになってしまった。