疑問がいっぱい

 ザルカウィ容疑者死亡のニュースを聞いて、やはりどこも重大ニュースとして扱っていて、しかし私は疑問に思うのだが、ザルカウィ容疑者が空爆によって殺害されたというその手続きには問題があるんじゃないだろうか。確かに彼がテロ組織イラク・アルカイダ機構の一員として重大犯罪に関わってきたというのなら、対テロリズムという名目で戦われたあの戦争の趣旨からしても、なんとしてでも逮捕ないし殺害したい人物であったことは簡単に理解できる。しかしそれでもザルカウィを容疑者というのだったら、いきなり殺害するのではなく、法廷において裁く必要があったはずだろう。あるいは、私が法に明るくないからとんちんかんをいっているだけで、こうした特例みたいなのはあるのだろうか。もし詳しい方がいらっしゃったら教えてください。

 現時点においてイラクにおける戦争が継続しているのなら、ザルカウィ容疑者が殺害されたのも戦闘によるやむを得ない死として処理できるのかも知れない。だがあの戦争は2003年5月に終結宣言がなされている。だとしたら今回の事例は、凶悪な犯罪者は審理を経ずに殺害されることがあるということを明らかにしたのかも知れない。もちろんへ理屈承知でいっている。しかしそういうことじゃないのだろうか。それとも、やっぱり私は思い違いをしてるのだろうか。

 今回の作戦では、ザルカウィ容疑者を含む六人が死亡したとのことだが、このあたりについてもどうなんだろう。テロリストのまわりにはどうせテロリストしかいないからかまわないのだろうか。もし巻き添えになって死んだ人がテロ活動に加担していなかった場合、なにか問題になりはしないんだろうか。とにかくこの件については山ほど疑問が出て、どうにも解消しないものだから困る。

 最後に。アメリカは世界の警察みたいにいっているが、この警察というのはマッドマックスみたいなんだろうか。だとしたらちょっとやだなあ。


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公開日:2006.06.09
最終更新日:2006.06.09
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