姉から連絡があって、高校時分の吹奏楽部の顧問だった先生がご逝去されたとのこと。私が高三にあがった春に退官されたのだから、もう七十も後半か。平均寿命といえば確かにそうなのだけど、早いといえば早いとも思うわけで、そうなんですよね、私らくらいの年代にはいれば、そろそろお世話になった人たちが逝去されるようなことも増えてくるわけで、なんとも言葉が出ないわ。
私は、いつぞやの終了騒ぎで露呈させたように、終わるであるとか別れるであるとかにどうにも耐えないたちで、終わってしまったり別れてしまったりしたら整理はつくのですが、それまでがいかんですね。ああ、そうですか。ご逝去されましたか。これから私は、どれだけの人を見送ることでしょう。ああ、すべてが別れを内包していると、まざまざ目に見えるようです。
(初出:2006年3月12日)