食事時にテレビはいらない

 私はいわゆるテレビっ子というやつで、子供時分にはテレビばっかり見ていた。大学を出てからもその傾向に変わりなく、一日に何時間とテレビを見て、私がうちにいる間は、ほとんどテレビがつきっぱなしといった具合だった。その時間に放送されているものを見るだけではなく、ビデオを使い、興味あるものなるたけすべてを視聴した。食事の時間も関係なしにテレビを見続けていたものだった。

 そんな私がいうのもなんだが、食事中にテレビを見るというのは悪い習慣だと思う。食事の間、食べるということに意識を向けるよりもテレビ画面を注視するのに懸命な家族を見て、テレビは駄目だと改めて思った。食べることがおろそかになる。食べ方、マナー云々もおざなりになる。ながらがいけないなどという気もないが、しかし食事時のマナーを考えるならばテレビは消されるべきものだ。

 ここ数年、私はテレビに対する執着がなくなってしまった。特に見る必要がないから一人の時はまずテレビをつけない。静かな場所で食事をするとわかるのだが、人間は食事時にそれはそれはいろいろな音を立てている。私はこの食事時の音、特に咀嚼の音に我慢ができない性質なのだ。テレビはそうした音をかき消してしまう。そうした環境で育つと、食事時に発する音に無頓着な人間ができあがってしまうのか、となぜこんなことをいうかというと、職場でのこと、そうした音を派手に立てる人があることに辟易しているからだ。

 一度気になってしまうと、これまで意識していなかったものにも注意が向いてしまう。それが最初に話したテレビであり、そう、家族も割りあいそうした音を立てていると気付いた。申し訳ないが我慢がならない。そしてそうした無頓着は、ことテレビに熱中しているときに多く発揮されているようだと気付いて、やはりテレビは食事をする際には消しておいたほうがいいんじゃないかと考えた次第。食事時ににぎやかしも必要なかろう。


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公開日:2007.04.16
最終更新日:2007.04.16
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