これがなにか、お分かりになりますか?
東芝製の古い器具。電化製品であることは確かですが、いったいなにであるのか。ヒントは、食品に関係します。電気の他に水が必要です。スイッチは水がなくなると自動で切れます。専用調理器具なのですが最近あまり活躍していませんでした。
実はこれ、ゆで卵を作る器具なのです。厳密には卵を茹でるのではなく蒸すので、ゆで卵ではないのですが、結果的に同じものができるからゆで卵で問題ないでしょう。計量カップがついていて、示されたラインにしたがって水の量を加減することで、半熟から固ゆでまで作りわけられるという優れもので、鍋を番する必要がないから気楽にゆで卵を作れます。といっても、スイッチが切れる際にブザーが鳴ったりはしない、かたんっと小さな音を立ててスイッチが切れるだけなので、そのタイミングを見誤るとゆで上がってしまい、見事な固ゆでになってしまうのではありますが。
なお、最初の写真は実際に調理中のもの。よく見れば蒸気が出ています。そして、スイッチが切れるとこんな感じにできあがります。
わかんないね。うん、全然わかんない。けれど、どういう仕組みかということはおわかりになったかと思います。下の水を入れるところが熱されて湯を沸かし、その蒸気で卵を蒸すだけという簡単な仕組みです。スイッチはサーモスタットが付いているのでしょう。水がなくなって、温度が上がりすぎるとオフになる。これもまた単純な仕組み、けれど単純なだけに長く使えるものになっているともいえそうです。
今回入れた水の量は、固めと柔らかめの中間。黄身が若干緩い、それくらいの仕上がりを期待したのですが、さてそのできあがりはといいますと、こんな感じでした。
うん。見事に期待通りの仕上がりといえましょう。私の子供のころからあるものですが、まだまだ現役で働けます。