ただただ残念に思うこと

 最近はいろいろなまとめサイトがあって、すごい勢いで流れていくスレッド、それを追えやしないという人間には、とても便利である。しかし、著名人が発言する、掲示板に転載される、掲示板でのやりとりがまとめられる。こうした一連の流れが見られるようになり、結果、よりいっそうの話題性が付加されてしまった発言が、発言者の当初の意図を超えた広がりを持ってしまうようにもなった。発言が意図を超えて拡散されるリスクを怖れて、発言を自粛しようという動きが見られつつある。なお、掲示板やまとめサイトに取り上げられやすい発言は批判的なものが多く、すなわち批評や批判をしにくい状況ができつつあると感じている。

 以上、発言の自粛に関してのtweetsを以下にまとめてみた。

『世紀末オカルト学院』第1話見た

『世紀末オカルト学院』第1話見た。しかも2回も見た。私の感想は、面白いじゃない、です。シリアス風に見せて、中身は悪趣味よりのパロディやギャグというところ。篠房さん好みだよなこれ、と思った。でもって、小林氏が途中で見限ったというポイント、それは自分には感知できなかった。おそらく最大の理由は演出だろうから、好き嫌いとか、そういう好悪のレベル話でなく、ちゃんと理屈で説明可能なことだと思うから、わからない自分がもどかしい。でも、その説明を得られることはきっとないというのが残念だ。

きっと説明されることはなかろう、っていうのは、こうしたtweetが2chにコピーされ、それをまとめサイトがとりあげて、というサイクルができあがってるから。個人レベルの感想なのに、メディアが勝手に増幅させて、発言者に制御できないレベルまで大げさにしてくれる。結果、ある程度名の知れた人は、自分を守るために、あたりさわりのない発言しかしなくなる。しかしこれは発言者の責任ではないよな。発言に必要以上のリスクを発生させる仕組みができあがっている以上、いわゆる「自粛」がなされるのはしかたない。「穏当なことしかいわない」ではなく「いえない」ようになってしまっているんだ。これは、言論というものを考えると、非常に不幸な状況であるといえないか。テレビや出版等メディアが「放送禁止用語」を怖れ、「自粛」したのと同じ構図だが、メディアにでなく個人にリスクを負わせることはさすがにできない。ただただ残念に思うよ。


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公開日:2010.07.10
最終更新日:2010.07.10
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