最近のテレビは多機能で、番組表を取得できたり、番組情報を参照できたりする上に、ハードディスクを繋いでやると録画、再生ができたりもする。しかし、その分リモコンはボタンをたくさん並べるようになって、だがそれも特に気にはならない。誰でも使えるようインターフェイスを工夫するのが当然の時代だからだろう。とはいえ、全部の機能を使うのはなかなかにやさしいことではなさそうではあるけれど。
そのリモコンが、少し前から反応しにくくなっていた。電源を入れようとボタンを押す。チャンネルを変えようとボタンを押す。すぐには反応しない。私はそれはテレビのシステムが起動するまでの待ちかなにかだと思っていたのだが、どうもそうではないようだ。先日、母も同じようなことをいっていて、もう買ってから一年にもなるから電池残量が少なくなってるのかも知れないと思ったら、そうではない。チェックしてみたところ、まだまだ充分に残っている。困ったな、なんでなんだろう。という話があった。
今日のこと。ついにリモコンが使えなくなったらしい。電池を疑った父が、新しい電池に替えてみたが、それでも駄目。しかたがないからサポートに連絡したという。これまでの電池は以前使っていた同メーカー製のテレビリモコンにセットされ、とりあえず見るだけは大丈夫になったが、しかし専用リモコンが使えない状態とはなんと不便なのだろう。番組表が見られない。ということは予約もできない。もちろん録画も見られない。これは困った。リモコンを送ってもらうことになるとしても、その到着までの間が不便だ。店頭で買えるようなら買いたいと思ったくらいだった。
諦め悪く電池をくるくる回すこと何度目か、運がよかったのか奇跡なのか、リモコンが復活した。よかった。一通り操作して、ああ、ちゃんと使える。しかし、リモコンが使えないだけでこんなにも不便になるのか。その有難味を心底実感したのだった。