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二千五年の寒中見舞

 昨年三月と十二月に祖母を亡くしまして、年賀状は喪中欠礼といたしました。本当は、あえて喪中を押して出そうとも思ったのです。清沢満之はいいました:生のみが我らにあらず、死もまた我らなり。死は私たち命あるもののうちに内包されているのであり、それを穢れとしてことさら遠ざけようとするのは間違っている。と、私は清沢の言葉に強く共感したものですから、死の穢れに依拠する欠礼はしたくありませんでした。

 けどね、こうした考えのもとに祖母の葬儀のあと清めの塩を拒否したら、家族にさえ理解されませんでした。今、仏教界には清沢の言葉をともに、清めの塩を廃止しようとする動きがあるのだそうでして、ですがこうした動きがあるとはいえ、因習の力は強く、一度決めつけられたことを動かすことはなかなか簡単にはいかないものだと、昨年末私は改めて思いました。

 だから年賀は欠礼。なのでかわりに寒中見舞いを出すことに決めました。

 さて、今回の使用アプリケーションは、Macromedia FireWorks MX、Macromedia FreeHand 10、Macromedia Flash MXの三本です。

 FireWorksは、手書き文字をスキャンするために用いました。スキャナはEPSONのGT-9700F、8bitグレー、1200dpiで取り込みました。なんで1200dpiかというと、フィルムスキャンするときの解像度のまま、変更するのを忘れてたんですね。なのでその後の作業が大変でした。

 スキャン後は、紙の地色を削除して、印刷に向くよう720dpiに解像度を変更しました。寒中見舞いの文句と名前は、つながっていないほうが後々なにかと都合がいいので、切り離してふたつのファイルとして書き出しています。

 雪だるまはFrashで描いています。描画には、ブラシツールを選択し筆圧検出をOnにして、WACOM intuos i-600USBを使っています。うちにはいろいろなものがあるので、無駄に豪華で笑えますね。

 こうして作成されたオブジェクトを、FreeHandでアセンブルして完成です。雪だるままわりの四角形だけはFreeHandで作りました。矩形を描いて、フリーハンド風の雰囲気がでるよう、自由変更ツールでかたちをゆがめています。

 文字の周囲がやけにクリスプな感じがするので、にじみだかぼかしだかを軽く使ったほうがよかったかも知れないと思います。でも、もう印刷したからこれでいいのです。将来の課題にしましょう。

  1. [二千五年寒中見舞]

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公開日:2005.01.30
最終更新日:2005.01.30
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