今日、弦を張り替えているときの話。私の弦の張る順番は、4-3-5-2-6-1の順で、最後の第1弦を軽く巻き上げているときに、甲高い、けれど小さな金属音が聴こえたのだ。こういうの、実はギターをやっているとよく聴くのだが、大抵はナットの滑りが悪かったり、あるいはブリッジピンで押さえられている弦が少し動いたりと、こういうのが原因だったりするから、最初はあまり気にしていなかった。問題が明らかになったのは、最初のチューニング時であった。
私のチューニング順は、5-6-4-3-2-1。荒く合わせて第1弦を巻き上げていくとき、さっき聴いた音を再び聴いたのだった。いやな感じがする。けれどまだ巻き上げる必要がある。音のことは気にせず巻き上げたら、ここで三度目の異音がして、そして明らかにおかしな音、楽器の中になにかが落ちた音が聴こえたのだ。
あ、ボールエンドだな。すぐにわかった。楽器を振ると中で転がっている。ボールエンドがとれてしまったので、これで1弦はおしゃかだ。どうしようと迷ったものの、どうしようもないからさっき外した弦をまたはめて、1弦だけ3週間目に突入だ。ああ、くやしいなあ。なにより弦がもったいないじゃないか。
新岡ギター教室WEBをご存知だろうか。ここではギターに関するいろいろな実験や考察がされていて、とりあえず一読するだけの価値はある。そんな素晴らしい新岡ギター教室のコンテンツに弦のボールエンドの処理で音が変わるか?という記事があって、私はこの記事を読んで以来、弦のボールエンド付近をきちんと曲げるようになった。そして、今回の悲劇となったわけだ。
ちなみに、この事象は珍しくないらしい。同じく弦のボールエンドの処理で音が変わるか?から引用:
でも,この方法で1,2弦もやりますと危険もあります。
1弦の細さで,ボールを曲げると弦が切れることもあります。使っていない弦のボールが取れて,使用前に使えなくなったのは最初のチューニングで弦が切れたのと同じかそれ以上にショックがありますよ。(過去に2回あります。安弦でなくてダダリオの時はショックでした。)
この対処法についても書かれていた。
1,2弦のみ横向きに曲げるというのも一つの方法ですね。
次回からは、私もそうしようと思う。こうして失敗しながらノウハウはたまっていくのだな……。
楽器内に転がっているボールエンドは、箸でとった。日本人でよかった。