クリスマスイブの夜、予定が入った。仕事。友人のヘルプでギターもってステージにのるんだが、実はちょっといやな予感。なんか、いろいろやらされそうでさ。ジャズはやらんっていってるのに、それっぽければいいからっていわれて、だから私はそういう中途半端なんが一番いやなんだ。しかし、どこまで突っぱねられるものか。
友人というのは二胡の奏者で、普段はピアノを伴奏にやっているのだが、そこにギターを加えたいとのことだ。まあ、それはいい。私も合奏は嫌いでないし、実際得られるものは大きいからだ。そして一回目の合わせをやって、ギターはどうしてもピアノには勝てないと痛感した。音域で負け、音量で負け、メカニックでも負ける。まあ、はなからピアノに対抗しようだなんて思ってないからいいんだけど、あの圧倒的な音の塊に、ギターで対抗するのは大変だ。なので、対抗するのではなく、うまく添え物になる、その手だてを講じるのがいいのだと思う。
しかし、だとしてもまったく聴こえないでは仕方がないから、いつもよりも強く弾いて、これは意識してそうするというよりも、自然とそうなるといったほうがいいだろう。ちょっと荒くなるから普段からこういう癖をつけるのはどうだろうと心配したりもするが、しかし音をばんと出すこと自体は悪くない。楽器も、その鳴らそうということ、そしてピアノの響きを受けて、いつもよりもよりよく鳴っていると思われて、だからこれは楽器のためでもあるのだ。
ただ、好きにできないというのが微妙なところだな。好きにやりたいといってるのではないのだ。好きにやりたがる人たちに振り回されるのがいやなんだが、まあそれも経験と考えるべきなのか? ああ、今回もなんだかいやな予感がする……。
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