折角ウクレレも再開したことだし、いつまでもブルースコードを延々循環し続けるとかウクレレ漫談のまね事をし続けるとか、そういう状況から脱却したいと思ったわけで、なんかいい入門はないかなと思っていたら、『クレイジーG』というのが初心者にうってつけという話ではないか。Webから楽譜もダウンロードできるし、詳細な解説サイトもあるしで、こりゃぜひ弾いてみないとと早速飛びついた。
『クレイジーG』の楽譜を公開しているサイトはいくつかあって、NUA(日本ウクレレ協会)で公開されているものなんかは出所が出所だけにかなり利用されているようだ。けれどこの曲がブームになった元祖というのはどうもCOBASTUDIOはCOBA/UkuleleSight(ウクレレサイト)である模様。前述のウクレレ協会のページにも「クレイジーG」完全攻略がブームの火付けになったみたいなことが書かれているので、多分間違いないだろう。
私は元祖であるとかどうとかには興味がない。白黒プリンタで印刷して読みやすいという極めて実用的理由から、完全攻略版をもとに弾いてみようということに決めた。印刷すれば2ページに収まるシンプルな曲で、コードも複雑ではない。ちょっと弾きはじめたら慣れるだろうという予感がしたのだった。
私は残念ながらウクレレにしても初心者であってうまくない。けれど2年弱ギターをやっているためだろう、楽譜を見ながら二三十分で曲のあらましは弾けるようになった。とはいっても、苦手なコードチェンジが足を引っ張って、たどたどしくしか弾けない箇所がある。なのでこういうところを練習していくとよいだろう。
曲調は大変明るくていい感じ。ギターでは選って暗い曲ばかり弾いているみたいなところがあるので、ウクレレは明るい曲をやろうじゃないか。ストロークした直後に左手押弦する指を軽く浮かせるミュートで、軽め軽めに音を切って弾いてやると、軽快さが強調されて曲の愛らしさが出てくる。うん、これはいいね。道行く人にしても、こういう楽しい曲のほうがいいだろう。別におもねるつもりもないけどね。
私の練習ポイントは、先にもいったコードチェンジだ。G6からGm6への移行が私には難しい(なぜか逆はそれほどでもないのだが)。なのでこの辺を重点的に練習するといいだろう。他にはそれほど難しい運指もないが、だからといってひらめくように楽々できるという訳でもないので、全体を一定のテンポで、しかもはっきりと音が出るような押弦でもって、しっかり弾けるように持っていくのがきっといい。
ついではストロークだ。この曲だけではないだろうが、ウクレレのストロークは軽さ、歯切れのよさが命だろう。大音量よりも、粒立ちのいいストロークができるようになりたい。ハイポジションの音もはっきりと響かせながら、コード全体のバランスが取れる、そんなひき方ができるようになればどんなにか楽しいことだろう。
そんなわけで、私のこの曲における目標は、一に運指、二にストロークである。その他に関しては、間違いを怖れず、型にはまらず、楽しく、朗らかに弾ければいいだろう。いや、朗らかは意外に難しいやも知れぬなあ。
ところで、なんでCrazyなんだろう。曲にはちっともそんな感じがないのに。