久々にZOLELEを引っ張り出して弾いてみた、と書くと、あたかも押し入れの奥やなんかにしまい込んでたみたいだが、実はいつも手元に置いてあって、引こうと思えばギターよりも手軽に弾けるようになっている。なのに弾いてなかったのは、ウクレレを弾くための時間を作れなかったからだ、というのが表向きの理由。本当の理由はちょっと違っている。
ZOLELE購入の目的は、ギターを弾いて痛くなった指でも弾ける楽器を欲したからなのだけれど、実はこのところ指先がずいぶん鍛わってきたのか鈍感になったのか、ギターを長く弾いてもさして指先にダメージが残らない。だからZOLELE本来の存在理由が薄れてしまっていた、といってもそんなにたいそうな話ではない。
実際のところをいうと、ウクレレを最も弾いていた時期でも、自宅でウクレレを弾くことはほとんどなかった。自宅ではもっぱらギター、ウクレレを弾いていたのは職場で、であった。
つまり半年近くの間、ウクレレをまともに弾いてなかったというのは、職場が変わったことにより、ウクレレを弾く場所がなくなったからなのである。新しい職場でも弾こうと思えば弾けるのだろうが、あまり弾いてよさそうな雰囲気ではない。だから昼は本を読んだり漫画雑誌を見たり寝たりで過ごしている。
この半年でウクレレを弾いたのは二回か三回くらいじゃなかったかな。それくらいウクレレから遠ざかっていた。
ウクレレのよいところは気軽で手軽ということだ。小さくかさばらないため、簡単に持ちだしていった先で弾ける。このメリットがあったからこそ、私は職場にZOLELE持ち込んで弾くことができた。音もさほど大きくなく、横にするとかたちが象というのもポイントが高かった。
ともあれウクレレは、場所さえ許せばどこにでも持っていって、いつでも弾けるという手軽さがあってよい。肩の張らない楽器、それがウクレレだと思っている。
じゃあ、ギターは肩が張るのか? 肩が張るとは思わないんだけど、長く弾いていると肩が凝る――、いやこれは洒落や冗談じゃなくて、本当。洒落にならんくらいこります。ウクレレはこのへんに関しても気楽だなあ。