iTunesでシャッフル再生をしていると、いずれ気付くことがあります。なんだかこの曲、ついこないだも聞いたことがあるなあ。そう、ランダムに選ばれているはずの曲が、どうも偏っている感じがするのです。
例えば、CDなんかをランダム再生させた場合も、どうも同じような曲のつながり方をしていると思うことがあります。以前知人の掲示板でこの話をしたら、特徴的なつながり(例えば好きな曲が連続するなど)は記憶に残りやすいので頻繁に現れると感じやすい、CD収録曲はだいたい十曲前後なので連続のバリエーションはそれほど多くない、コンピュータのランダムというのは完全なランダムではない、などの返事がありました。僕には、そのコンピュータのランダムというのは完全ではないというのが意外で驚きで、例えば時計であったり、電源投入後の経過時間であったり、そういうまったく同じになりにくいものをベースにして乱数は生成されるらしいとのことです。以前、タロット占い師の方がWebで、コンピュータを使った占いは手で混ぜる場合のような偏りがなく、より真実に近い出目を期待できるというようなことをおっしゃっていたのですが、そもそもコンピュータの乱数というのも、その時々のなにかを元にしている以上、完全な乱数でないわけでして、いや、とにかくショックでした。けど、乱数は明らかな偏りが出ないように工夫されているらしいので(意図的に偏りを出そうとする場合は別)、感覚的に偏ってると感じるほど偏ってはいないらしいです。
そんなわけで偏りというのは、おそらく人間の感じ方が生み出してるもののようです。
けれど、iTunesの場合は、その偏り方が顕著のようです。例えば、あ、この曲最近聞いたなと思って最後に再生した日を確認したら、やっぱり三日前に再生されていたりして、しかも再生回数が3になっていたりして、なんだか偏って選曲されてるという感じが強いのです。ライブラリの曲数が少ないならそういうのもありかも知れないと思いますが、今僕のライブラリは1,800曲を超えています。パーティーシャッフルで聞くようになったのは1,000曲ほど登録してからなので、あんまり同じ曲が頻繁に現れるというのも解せません。一度も再生されたことのない曲がライブラリの半分ほどを占めているのですから、やっぱり偏りがあるように感じられます。
ネットでの意見をいろいろ見てみても、やっぱり偏ってると感じてる人は多いみたいで、スマートプレイリストを工夫して、同じ曲が現れる頻度を下げるなどの試みもされているとか。また面白いことに、iPodはiTunesとまた違う偏りをするみたいで、こうした現象の大本はなにに起因するのか、ちょっと興味深いですね。一説によれば、iTunesとiPodはそれぞれ違う好みを持ってるだとか、もともとコンピュータに疑似人格を感じる人は多いですから、そうした面白い説がいろいろささやかれています。
僕は、一時期スマートプレイリストを工夫しようかと思ったこともありましたが、今ではもうこれはそういうもんだと考えて気にしないことにしました。それよりも、この偏りを楽しもうという気にさえなっています。
例えば偏って出てくる曲が好きな曲だと、それだけでちょっと嬉しく思ってしまうのは別段変な話ではありません。僕はコンピュータや道具に疑似人格を感じないタイプの人間なのですが、それでも自分の好きな曲が次々現れてくると、なんだか心がつながってるような気がします。いや、もちろん嫌いな曲が何度も出る場合もあるので、やっぱりやつはなにも考えてないということは分かっています。
ま、ともあれ、我慢できないような状態じゃないということで、どうしても聴きたい曲があるならパーティーシャッフルに放り込むか、選択して聴いたらいいわけで、偏りも含めてシャッフルの面白さだと思えばなんの問題もありません。
前回、行列待ちを起こしそうなイベントが近いので、iPodを欲しくなるんじゃないかという話をしましたっけね。けど、これはどうもお流れです。というのも、今日実際にいってみたら、待ちなしですんなり入れたんですね。
だもんで、iPod購入はさらに先送りになりそうです。
< iPod購入に踏み切れないわけは オープンソースってすごいな >