私がiPodに期待した機能というのは、まずはなにをおいてもミュージックプレイヤーとしての機能であったわけですが、ですがそれ以外にも便利そうだと思っていたものがありました。それは主にエクストラに収録されている諸機能で、おお、それはゲームかね! いや、違います……。
エクストラに収録されている機能について書いていこうと思います。
iPodには世界時計がついていて、複数の地域の時計を複数表示させることができます。初期設定ではカリフォルニアの時計が設定されていて、私はこれに加えてブリュッセルと東京を表示させています。
なぜブリュッセルかといえば答えは簡単で、私の文通相手がベルギーはブリュッセル在住だから。もう一人、フランスのブレストにも友人がいるのですが、残念ながらiPodではブレストを表示させることができず、この場合適切なのはパリでしょう。ですが、パリもブリュッセルも同時間帯だから、私はお花ちゃんの住むブリュッセルを優先させて、パリはあえて外したのでした。
さて、もうひとつの時計、むしろこれが私にとっての本命といえる時間帯であるわけですが、なぜそれが東京なのか? 正直なところをいいますと、私は京都を選びたかったのです。ですが、選べるのは大阪が関の山で、京都はない。私はここで大阪と東京を選ぶこととなったのです。
で、私の選んだのは東京でした。ですが、これは私が大阪よりも東京を重要視しているからとか、そういうわけではありません。大阪と京都は確かに地理的にも近く、実際私は大阪で働いているわけですが、ですが京都に住む人間として大阪は選びたくなかった。ある意味、大阪のほうが東京よりもリアリティが強く、それで選びづらいということになったのですね。反面東京となれば、特に東京ではなくTokyoとなれば、まあまあ日本の首都という事実もあるし、まあ別にここでいいかあ、そんな具合に妥協することができて、TokyoはOsakaに比べ無色あるいは無味ということなのでしょう。
さて、日本、アメリカ、ヨーロッパの三都市の時間帯が設定された私のiPodですが、はっきりいいましてこの時計、外で使ったこと、一度もありません。だって、ホールドを外して、時計を選択して――、はっきりいって時間確認するためだけにこれだけの手間は踏めません。私は完全アナログ(クォーツでさえない)の時計を愛用していて、時間見るならこっちのほうが百倍いいです。でも、私はそもそも時計の必要がない人間なので(懐中時計は昼休みの終わる時間を確認するためだけに持ち歩いている。だって、ほら、ガレージには時計がないからね)、だから世界時計の活躍する日は、この先永劫こないと思います。