12月23日未明、待ちに待ったiCab 3.0 betaが登場しました。私が気付いたのは、深夜零時をまわって24日になるというまさにその頃。Danke, Herr Alexander Clauss ! こいつは最高のクリスマスプレゼントだぜ。
なぜ、これほどまでに3.0の登場を心待ちにしていたのかというと、3.0がおそらく最初の完成バージョンになると思われるからです。iCabは、そのリリース当初は、他のどのブラウザも搭載していない先進機能を搭載し、まさにユーザーエージェント界の期待の星であったのです。完成バージョンではCSS2が完全サポートされると謳われて、プレビュー版においてさえ使い勝手のよさ、HTML標準技術への対応は他の追従を許さなかった。
ただ、3.0にたどり着くまで、あまりに時間が経ちすぎましたね。この間に他のブラウザもめきめきと実力をつけて、特にMozilla系ブラウザの躍進は目覚ましいものがあります。HTMLに用意された多様な要素への対応も、また細かな使い勝手に関しても、Mozillaとその眷族は今や不動の位置にあるといってよいでしょう。
ですが、現時点においてもiCabが他ブラウザに優れる点も少なくないのです。広告バナーや望まないポップアップをブロックするフィルタはよく働いてくれていますし、使い慣れたフィールというのは簡単に捨てられるものではありません。だから、だから完成版を心待ちにするのも自然であるといえるでしょう。
3.0では数多くの変更がなされました。見えない部分では、内部コードがすべてユニコードに変更されたとか、あとはエラーリポートがXHTMLとCSSに対応しただとか。しかし3.0の変更点は、こんな小さなことではありません。なんと、CSS2に対応したのですよ! このごろ増えてきたCSSでデザインされたサイトやBlogを、iCabでも表示できる日がきたのです。
iCab 3.0におけるCSS対応は、ベータ版にしてトップに躍り出ました。いや実際に、Firefoxの対応しないcounter要素やconpact-boxに対応して、まさにXHTML+CSSの時代を牽引するブラウザとして返り咲く日は近いのではないかと、一ユーザーとして期待に胸膨らみます。リストアイテムもひらがな、カタカナ、漢数字、いろはに対応するなど、まあ実際使うか使わないかは別として、CSS2の利用が現実的な話になってきたのです。
こりゃ、ちょっと興奮するニュースだよなあ。いや、CSS使いがこの事実を知れば、やはり興奮するに違いないのです。
ただ、問題もないではありません。3.0 betaにおいては一部のEUCページの表示ができず、またテキストフォームでも変な挙動が見られます。そして、おそらくは文字コードの前半分だとか後ろ半分だとかが原因なんだと思いますが、一部表示できない2バイト文字があるなど等々。なので、これからいろいろ試用してみて、見付けた問題をまとめてリポートしたいと思います。
いや、もうとにかくiCabが先進ブラウザとして再び認められるというのが、ユーザーの喜びでもあるんですから、それくらいの労はいといませんよ。