マイキーボード計画、番外編

 自分に合ったキーボードを買おうかどうかいろいろ迷ってきて、結局USキーボードのiBook G4を購入するというかたちで決着がつきました。ですが、今回紹介するキーボードは今まで紹介してきたものとはちょっと違います。なにが違うというのか。なにもかもが違う、これまでのキーボードの常識が根底からひっくりかえってるようなキーボードなのですよ。

光の力か? どこでもマイキーボード

 そのキーボードというのはPinChangeVirtual Keyboard。詳しくはリンク先を見ていただくとしましても、ちょっと想像できないキーボードでしょう。キーボードのイメージを照射するデバイスが本体で、キーボードはそこには存在していません。ただの線画に過ぎないキーボードパターンなのに、キーボードとして使用できるというのがこの商品の売りなのです。

 家庭やオフィスで使うような感じじゃないないですけど、フルサイズのキーボードを使いたいモバイルユーザーにはいいかも知れませんね。

使いにくそう?

 使いにくいでしょうね。キーボードというのは、キーのタッチを重視する人が少なくないように、指で触れることで認識、判断している部分が少なからずあります。例えば目をつむって打鍵していても、間違えたキーを叩いたことが瞬間的に分かります。そういう部分が原理的に存在しないバーチャルキーボードは、キータッチで判断するとかが当然不可能で、その分ミス入力も多くなるでしょう。

 ホームポジションを把握するのもこんなんでしょう。私は独特のホームポジションで打っていますが、それでもキーボードに付けられた目印、突起を両人差し指で触って、ホームを把握しながら打ちはじめます。それができないから、キーボードを目視する必要があって、これはちょっと入力効率を落としそうです。

 けれど、操作感をあげる工夫はされているみたいで、キーを押したタイミングで電子音を出すなどして、キーの入力感を得られるようにはなっているみたいです。

配列は英語キーボード?

 キーボードが投影されている写真を見てみると、0のキーに閉じ括弧が一緒に書かれていることから、ANCI配列であるというのが分かります。出回ってる写真とメーカーページの写真の配列に違いがあって、多分メーカーページのものが新しいと思うのですが、そのどちらも同じところに閉じ括弧がありますから、ANCI配列であることは間違いないと思います。いい感じですね。

 このキーボードは物理的にキーが並んでいるわけじゃないのですから、使う人が自分の気に入った配列をセレクトして使えるようになってるといいですね。ANCIがいいという人はANCIで、JISに慣れてる人はJISという感じで使い分けができれば、両方のユーザーに訴えることができますから、それこそバーチャルの強みが発揮できるというものです。

まとめ

 使用時に一定面積の平らなスペースを必要するので、膝上タイピングをしたい人にはむかないバーチャルキーボードですが、ちょっと面白そうであるのは確かです。私がこれを最初に知ったのはリンククラブニューズレター(2003年10月号)でなのですが、これが結構評判なようで、Web上ででも、各種メディアでも取り上げられて話題になっています。

 面白そうなキーボードです。けど、残念ながら私は買わないでしょう。だって私の周辺には、空きスペースなんてのはないのですから。けど面白いと思って買う人は少なからずありそうです。価格は三万円前後になりそうですから、このデバイスの面白さがこの値段に見合うかが購入を左右するポイントでしょうね。

 どうですか、物欲の人。欲しくなったりはしないですか。


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公開日:2004.09.29
最終更新日:2004.09.29
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