カルドセプト エキスパンション プラス

Cepter's cup 2001 予選参加第五戦目速報
in Shiga

2001.1.28

 長かったカルドセプト全国大会予選ロードも、今日で終わり。泣いても笑っても今日が最後。連戦の疲れを押して滋賀は堅田へと行くのだった。

戦いの前

 いよいよ四連戦目となるとさすがに知り合いが増えてくる。参加者二十人中、その半数が見知った人という状況。今日もここ数週間に出会った知り合いと一緒に喫茶店へと行き、また観戦談笑をするなど、和気藹藹とした雰囲気が醸成されていた。

 いざ戦いとなると血で血を洗う、と豹変するような気配さえなく実に楽しく和やかな最終戦。Cグループを引いて、いよいよ戦いは始まった。

第一戦目

 戦いは実に二人有利、ひとりはクリーチャーを呼べずマナの地獄に陥っていた。クリーチャーの配置は赤と緑。緑のひとりは序盤にスペルを引き続けたために虎の子のサンドマンを召喚できず終始ひとりへこんだ状態にあったのは痛ましかった。

 第一戦目は優勝者のみ勝ち抜けの過酷なルール。火属性のレベルも地属性のレベルも順調に上がり、むしろ戦闘の発生しない静かな戦い。特に踏み込むわけでなく、特に見どころも発生しない戦いに、自分は僅差の二位での戦いを強いられた。

 しかし逆転劇は用意されていた。終盤の二十八ラウンド。敵土地を回避しての帰れずの西周回で喘いでいたが、ショップに止まりカード購入のチャンスに恵まれた。ホーリーワード6を買うかと思われたものの買ったのはマナ。二十九ランドのマナ使用、ダイスは5を振り東周回に移った。

 勝負の分け目は運だったといえる。最終ラウンドで引いたカード、ドレインマジックで一位セプターから魔力を奪い、しかもダイス運に恵まれた地属性への配置が決め手となった。

 三十ラウンド中には確かに負けていた魔力が、三十ラウンドを終えて三十一ラウンドにはいって精算。魔力差44Gでの逆転が成立したのだった。

 まさにぎりぎりの勝負。どちらに転んでもおかしくない大接戦であった。

勝因分析

 勝因は運に尽きるだろう。最後の最後で引いたドレインマジックが功を奏し、しかも運良く連鎖が最後の最後で増えたことによる魔力増加。これは既に計算を超えた、導きを感じさせるものだった。

 まさに拾った勝負。ありがたく次の回へと進ませてもらったのだった。

第二戦目

 第二戦目は、へこんだ状態から始まった。すべては自分の失策。うまくはいかない。

 第一ラウンド目で使ったパーミッション。次ラウンドで使ったアポーツで他のふたりはパーミッションで周回を重ねる。そう、ダイス目が三だったのだ。

 さらに失策は続き、次に引いたダイス三を南に向かうのではなく北に向かってしまい、思わぬ北周回に突入にくらくらした。はっきりいって、この時点で負けを覚悟。

 しかし、次ラウンドでドレインマジックを引き、周回を終えたばかりのセプターから魔力を奪いダイス目は二。失策に対し、実についているとも思わせる不思議な展開。波乱含みの開戦だ。

 対するは火属性、風属性に絞ったセプターたち。自分の地属性をあわせて一色もかぶらぬ三つ巴戦。勝ち抜けは上位二名のため一人を潰すかと思いきや、まったくそういう気色のない真っ向勝負。

 グレムリンのレベルを上げる風セプターに、アンシーンの連鎖を築く火セプター。しかしながら自分はクリーチャーを召喚できず、リトルグレイに頼ることとなった。

 対するは無属性土地に巣くうリトルグレイ。リトルグレイ決戦だ。対してこちらは誘拐八連続失敗中の身。この誘拐がしくじればと嫌な気持ちを振りまきながらの決戦は、ようやくにして伸ったのだった。

 その後は、西周回に移って一を二連続で引き、ドリアードとディー・ダムの地属性に連鎖を成立させ、ようやく戦いに加わった。

 魔力は序盤の周回のため比較的多めに持っており、早々にディー・ダムのレベルを上げる。その間ドレインマジックもくらいつつ、しかし決定打にならないため一位から三位までは僅差に集中し、我れがレベルを上げればトップに立ち、彼が周回を終えトップに立つ。序盤の引きの悪さ、失策もものともせぬ好勝負に突入していった。

 しかし終盤に入って地属性土地に置いたまま交換しきれなかったリトルグレイが、戦略的意味から撃破されてしまうことに。これにより連鎖がひとつ減り、三位に転落する。攻めてきたのはグレムリン。これに対しテレイアで応戦したのは二つ目の失策だ。

 もう復帰の目もないと思われたが、状況はまだ予断を許さない。北周回に占めるレベル3ソン=ギョウジャに止まった。

 相手の手札にはビステア。しかしこちらの手札にはルナティックヘア、そしてグレムリンアムルがあった。かくして二位を分ける戦いが勃発した。

 現状でも一位から三位の差はわずか。追うは我れ、追わるるは二位の火セプター。

 周回を終えた自分は、東の周回に躍り込む。手札にはグレムリンそしてチャーム。目の前にはレベル3ケットシーの守る土地があった。

 一出よ、と念じる気合いが通じたかまさにダイス目は一。迷いなくケットシーに踏み込み、確率六割のチャームにすべてを賭けることに。

 今日は大丈夫、だってリトルグレイは伸ったではないか。グレムリン相手になす術のない対戦者はまさに祈る思い。かくしてグレムリンは召喚され手にはチャーム。結果は!? ブック名「ねことわたし」でありながらリストラされていることに恨みを買ったか、猫、誘いに乗らず、

 反ったのだった。

 魔力を大幅に奪われ思わず叫ぶ言葉はガバホー。最終ラウンドで得た地属性土地にルナティックヘアを置いて連鎖を延ばすものの、負けは確定しここで僕の大会は終わったのだった。

敗因分析

 敗因は上にも述べた通りの失策の連続である。序盤の周回の遅れは後で取り戻せたとはいえ、グレムリン相手にテレイアでの応戦は疎かな自動ハウント状態だろう。あのテレイアさえあれば、確率に頼ることなくケットシーをグレムリンで安全に落とすことも叶ったのだ。

 とはいうものの、果たしてテレイアを残した状態でケットシーに踏み込めたかどうかは別の問題である。というのはすべては結果論に過ぎないからだ。テレイアを手札においた状況で果たしてダイス一は出ただろうか。あのダイス一からの熱い攻防は、まさにテレイアを切ったために出たとはいえないだろうか。

 それに、もしケットシーをテレイアで降したとしても、最終ラウンドでレベル4ディー・ダムを射程に捉えた彼がビステアでもって特攻し、守るこちらにはチャームがあるのみ、さらなる逆転劇の大アップダウンゲームの壮大なる終焉の彩りを加えることになったに違いはあるまい。そう、すべては決まり切っていたかのごとくに運ぶ。そこに人知の介在する余地はない。

 すべては結果論である。そして、この結果に反省はしこそすれ、決して悔いてばかりではない自分がいる。

 カードにすべてを懸けた一ヶ月の無頼人生。すべてはカードを繰る自分の力が結果であり、すべてはその全力のぶつかり合いの果てなのだ。

 勝ちにいった勝負に負けて悔しくないといえば嘘になる。だが、負け惜しみではなしに心からこういいたい。

 面白かった。いい勝負だった。負けて悔いはない。


本日使用ブック「ねことわたし」

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公開日:2001.01.28
最終更新日:2001.09.02
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