カルドセプト (3DS)

プレイしてみて軽く雑感

カルドセプト参戦、四度

 『カルドセプト』3DS版がついに発売されましたね。DS版から4年が過ぎて、前作は『カルドセプト エキスパンション』ベース、そして今作は『カルドセプト セカンド エキスパンション』をベースにして、任天堂からの発売です。聞けば今度の『カルドセプト』は、これまで以上に未経験のプレイヤーを意識した作りになっているとのこと。丁寧でわかりやすいチュートリアル、またサポート機能も装備して、けれどゲームの面白さの根本はなにも変わっていないよっていうんですね。なんと、そういう話を聞かされれば興味が沸くのも当然のことで、事前になんの情報収集もしてなかったのがよかったか、一気に気持ちが高揚して、ゲーム店に駆け込むようにして購入したのでした。

 さて、プレイしてみて驚きました。アバターを決めて、名前をつけて、それで最初のマップかと思ったのですが、なんとここで初期ブックを選ばせてくれるというのですよ。ああ、なんという親切。私はファーストキャラ、コルネイユは水風メインで、セカンドキャラ、グラスは火地メインで使い分けたい、みたいに思っていて、だからできれば初期ブックもそうであって欲しい。実際『カルドセプト エキスパンション』、『カルドセプト セカンド エキスパンション』、『カルドセプトDS』でもコルネイユは水風スタートで、運がいいなあ、よかったなあ、そう思ったものですが、今回もそういくとは限らない。そう思っていたから、選ばせてもらえるの、すごくありがたいと思ったのですね。

 また初期ブックを選ぶにあたっても、どういう傾向のあるブックかなど、きちんと示されているのも親切です。そしてプレイを開始したら、ゴリガンのチュートリアル、これが見事。なんとイラスト入りで、すごくわかりやすく、楽しくなってるんですよ。もうびっくり。さらに、次のおすすめの一手、これを教えてくれるガイドカーソルがあったりして、なるほど初心者でもCPUに遅れをとることなく互角に戦えそうだ。いえね、このゲーム、慣れないとCPUに勝つのも大変でしょう。その最初のハードルの高さ、それが軽減されているのは素晴しいなと。誰でも、何度も何度も負けて負けて、負け続けて覚える、そうした苦しいスタートに対応できるわけではないですものね。

 今回のゲームバランスは、土地の奪いあい、その攻防がより一層盛り上がるようにでチューニングされている、そんな感じがします。無効化を決め込む、そんな敵を始末するための手段がある。毒ダメージがMHPの半分を奪うまでに強化されている。洒落にならんですよ。ミューテーションとかどうしたらええねん。また、カードを引く、その機会も増やされて、どんどんカードを使って、どんどん行動してね。そんなメッセージが感じられます。

 カードといえば、カードの入手機会も増やされていて、ストーリーをひとつ進めるごとにカードが貰えたりする。『セカンド エキスパンション』だとレインボーピースとかオーディンランス、そういう特殊なカード、Eカードですね、が貰えるくらいでしたが、今回はいきなりガセアスフォームを貰えるとか、おどろきでしたよ。それに、アメリアさん。マーケットというのが用意されて、そこではカードのトレードができる。3枚渡すと2枚もらえるようになってるんですね。これ、いいなあ。どうもカードのレアリティによって貰えるもののレアリティも決まるみたいですけど、終盤、4枚あれば充分なカードが5枚6枚、10枚、20枚となったりする。なのにまだ3枚しかないカードが残ってる! みたいなケースがずいぶん軽減しそうに思われます。セールといって、特定の属性やクリーチャーやアイテム、スペルなどの種別、Sカード限定で貰えるなど、お得なイベントがあったりするから、序盤のカードの足りない状況、それがずいぶん軽減されそう、なんて思っています。

 カルドセプトはカードを集めていくのが楽しいゲーム、とはいえ、対人戦をするならある程度カードが揃ってからじゃないとどうしようもない。楽しくない。そんな気持ちをなるべく味わわなくてもいいように配慮されていて、これは実にいい感じです。


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公開日:2012.06.28
最終更新日:2012.06.28
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