第三回アベッチ杯は、敵の土地に踏み込んだ際、クリーチャーが召喚可能なら必ず呼び出さねばならないという、戦闘指向の特殊ルール下で戦われる。その意図を汲み、ブックも戦闘指向になるように組み上げた。
それが、この「江戸の華」である。
江戸っ子は宵越しの銭を持たない。
このブックのコンセプトはまさにそれであり、つまり土地を守る気はまったくない。とにかく戦うことしか考えていないことは明らかで、攻めの中核を担うのも、アンバーモス、バルダンダース、スペクターの伸るか反るかの大博奕トリオ。あわよくばランドトランスを使って泡銭に替えるつもりでいる。
勝てない敵には、レイス、ダイナマイト、ライフジェムの死なばもろともで打ちかかり、守りはバルダンダースの変身と、スペクターのランダムに期待するという、ある意味身も蓋もないブックだ。
ルールに従い踏み込んでくる弱小クリーチャーを期待して、一応シルバープロウを入れたところが、江戸っ子になり切れないところだろうか。その上、弱小クリーチャーの代表ともいえるゴブリンを送り込むため、チェンジリングも装備。
これ以上も以下もなく、まったく持って駄目なブックである。
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