東西二つの砦を通過するためには、転送円を利用して四つに別れた周回を移動することを余儀なくされるという、トリッキーな構造を持ったマップである。マップの構造やデータについては転送×転送! マップ概略を参照しながら、読み進めていただきたい。
転送円次第では周回ルートがいかようにも変化することから、簡単に周回歩数とそれをダイス目平均で割った必要ターン数の目安を割り出すことは出来ない。そのため、ここではもっとも理想的な最短ルートと、最長となるルートの二つを考えたい。もちろん、転送円に止まることが出来ず帰城できない場合は、このかぎりではない。
最短ルートは、城のある南周回の転送円cから東西の砦がそろっている北周回に飛び、両砦を通って転送円αで南周回に戻ってくるルートである。この場合の周回必要歩数は、城から転送円cまでが六歩、北周回転送円βから砦を通っての転送円αまでが十歩、南周回に戻ってきた転送円aから城までが四歩。足して20となる。
このマップでのダイス目の最大値は6であり、その平均値は3.5。周回必要歩数20をダイス目平均で割ると5.7。つまり周回には6ターンを要することになる。
最長ルートは南周回の転送円dから東周回に飛び、そこを一周、転送円はから西周回に移動。砦を通って、転送円4から南周回に戻るというものになる。この場合の必要歩数は、5+11+9+4=29となる。
必要周回ターンの目安は29を3.5で割って8.3。9ターンが必要となる。
上でもいったが、転送円に迷った場合はこのかぎりではない。
このマップは、初期魔力、基本周回ボーナスともに300Gと決して多いものではない。そのため、魔力消費を節約しながらの周回が求められ、ひいてはコスト面で軽量のブックを構築することが重要となる。
最短ルートを通った場合の必要ターン数は6であった。この必要ターン数で基本ボーナスを割れば、50Gが毎ターンに使用できる魔力の目安となってくる。この額は、他のマップと比べても、決して低いものではない。
最長ルートの場合は300Gを9ターンで割り、33.4G。節約してなんとかなるかならないかの額、少々苦しめの展開となるだろう。
このことから、理想的なルート、展開を運べるブックを構築を考慮したい。
地水火風の各属性土地は四つずつあり、北周回に一つずつ、東西周回に二つもしくは一つが割り振られている。土地の連鎖を作るために、この周回を巡るのは逆に効率が悪くなるため、南周回に六つ、北周回に二つある無属性土地を積極的に利用したい。特に、南の周回には城もあり、誰もが通らざるを得ない土地となる。このことからも、できるかぎり南周回に拠点を築きたい。
なお、東西北周回の地価は100G、南周回は80Gである。
このマップにはショップが四店舗あり、うち三店舗でホーリーワード6、マナ、バランス、D・ドアが、一店舗でホーリーワード1、アポーツ、リコール、マナが売られている。では、一体なにを買うのが賢いのだろうか。
東西の周回にある店aでホーリーワード6を購入し翌ターンで使うと、南の周回に戻ることができ、北の周回にある店bでホーリーワード1を購入、翌ターン使用で、同様に南の周回に戻ることができる。帰城したいときには、ホーリーワードの購入が力となるだろう。
北の周回でのみ売られているリコール。魔力に余裕があるならこれを購入し、使用したほうがはるかに安全ではある。ホーリーワード1が30G、リコールが80G。購入と使用に要するコストの差額100Gの評価次第になるが、帰城に関してならリコールを購入することをお勧めしたい。
むしろ他セプターを妨害するのに役立つアポーツ。果たして、リコールを売っているショップでこれを買う意味があるのだろうか? 手札に山のようにリコールがストックされている、あるいは魔力に余裕があってマナがいらないといったシチュエーションで、他セプターを妨害したいときなんかには買ってもいいだろう。
アポーツを使うなら、リコールで帰城、翌ターンに使用。これがもっとも嫌がられる用法となるだろう。
D・ドアは絶対にお勧めしない。なんといってもどこに飛ぶかわからないのだ。自分に使って敵拠点に止まるかも知れないし、敵に使って思わぬアシストをしてしまうかも知れない。
これを買うくらいなら、マナを買ったほうが、絶対いい。
お勧めしたいのはマナです。店aで、どうしても南周回に戻るためにホーリーワード6が必要という状況でないのなら、マナを普通は買うでしょう。自分が四位でできるだけ多くの魔力が欲しいというのならバランスでしょうが、それでも普通はマナでしょう。
周回ボーナスの基本値が300Gと低いこのマップでは、魔力の供給を常に考えたいところだ。マナはコストも10Gと低く、使用するだけで当座の資金となる魔力を手にすることができる。周回を重ねれば重ねるほど得られる魔力が増加するため、マナの供給が比較的潤沢なこのマップでは、周回を重ねマナを使用するという戦略が、非常に基本的ながら有効になるのではないかと思われる。