あまりにトリッキーすぎたため、予選マップ「転送×転送!」では思わぬ巡りに涙した試合巧者もいたのではないだろうか。対し本戦では、運の要素の介在しにくい、実にオーソドックスな構成をもつ「第2回全国大会」が用意された。以下の概説は、第2回全国大会 マップ概略を参照しながら、読み進めていただきたい。
周回に要するターン数は、周回必要歩数をダイス目平均で割ることにより導かれる。
折り返しを持つこのマップは、シンプルな見た目から想像される以上に周回が長く、中程度のマップ並みの歩数を要する。周回必要歩数は36。スネフ、ギルマン以上、カリン以下といった具合である。ダイス目最大数も7と、多くも少なくもない値に抑えられている。
周回必要歩数36をダイス目平均の4で割ると、必要ターン数は9であるとわかる。
このマップの初期ボーナス、400Gを先ほど導き出した必要ターン数、9で割ると44.4Gとなる。
マップの見た目と初期ボーナスの400Gという額から、運用できる魔力には余裕があるように思えるものの、実際のところは予想以上の苦しい経済状況のもとで進まねばならない恐れさえある。
この経済的苦境を乗り切るために、ぜひとも移動の足を延ばすスペルや、パーミッションを用いて砦巡礼の手間を省くなどして、早期の潤沢な魔力確保を狙いたい。
土地は、火水地風そして無属性土地が各四つずつあり、行き止まりである西の砦、東の砦に向かって火と水属性土地が連続し、南の砦を通過する回廊に地と風属性土地が連続して四つ、無属性土地が飛び地で四つ配されている。
考え方は二種類に別れる。行き止まりの一本道である火及び水属性土地を確保し、多く止まるだろう他セプターからの収入を期待する道。当然、戦闘はより多発するだろう。そして、他セプターが真っ直ぐに通過してくれることを期待し、防御中心の戦略を予感させる南の回廊の地、風属性を確保する道である。
もちろん相手が止まるか止まらないかは運次第であり、さらにその運を凌ぐべく各種スペルが駆使されること予想に難くないため、収入も戦闘回避も望むようにはいかないだろう。だが、火水属性を確保する戦略と地風属性を確保するそれとでは、展開される戦況に対照的な相を予想する必要があるだろう。
本戦マップではショップがなくなった代わりに聖堂が用意された。ということは、大掛かりな仕手戦が勃発、それを制するものこそが日本一の栄冠にもっとも近いものであるといえるだろう。
護符初期価値は各属性8Gと、非常に平均的な額である。クリーチャーを配置しながらの第一周回目には多くは買えないかも知れないが、二周三周と周回を重ねるうちに莫大な護符を手にすることも不可能ではない。
こうした状況で連鎖を築き土地レベルを一気に引き上げると、勝負はあっという間に決する可能性がある。善かれ悪しかれ、護符を射程に入れた戦略の可否が問われるマップである。