(盛大にネタばれをしています 未クリアの人は注意して下さい)
転戦に転戦を重ねて、ようやく手に入れた黄金剣翼突撃勲章。次に目指すのはやはり撃墜数三百でしょう。しかし、残る二十日あまりで百五十を達することはできるのでしょうか。
毎日出撃があれば、出撃につき十ほどを撃墜すれば二週間ほどで達成されます。けれど、部隊が昨日の山鹿戦区といった人間側優勢の区域にも転戦することを考えると、毎日出撃があるとは考えにくく、少ない出撃数のなかで数を稼がなければならなくなってきます。
と考えると、少々後百五十という数は困難に思えてきますが、まあいいです。とりあえず今回の目標は、誰も死者を出さないことですから。
では、今回も行ってみましょう。
芝村の陳情で、士魂号後期型が届いたらしい。物資が充実するのはいいことだけれども、しかしなぜ単座の士魂を陳情するのだろう。普通に考えて、盾を二枚装備した壬生屋、滝川機が破壊されることは考えにくい。ということは速水用の機体としてなんだろうが、とすると我がガンナーは降りたがってるのだろうか?
疑問は残るが考えないようにしよう。
万翼長にも昇進し、意気揚々としているがそれは表立ってのこと。昨日も発生したところの争奪戦。まだその危険が去ったわけではない。というのも、いまだ恋愛状態から抜け出ていない石津と、強烈に憧れ続けている森がいる。実に危険な状態。ここで争奪戦が発生すると、今度こそ復帰できないかも知れない。
仕方がないので、せんだってより目標としている中村、遠坂との友情を築くことを最優先にし、女性には目を向けないことにしよう。
というわけで、中村の誘いに乗り昼食に行った直後出撃がかかる。
山鹿戦区防衛戦。思いがけない出撃に少々慌てさえした。
敵を見ると、スキュラはいなかった。最も強いものでミノタウロスくらいであろうか。とのことから、煙幕弾頭は使用せず、とにかく敵陣に突っ込んでミサイルでの攻撃を敢行する。とにかく最初の一斉射で敵の数を激減させることが出来れば、後は掃討戦に移行する。そうなれば、あとは追うだけ。危険はなくなる。
案の定ミサイル斉射により敵は撤退に入った。敵後方に位置取り、ジャイアントアサルトで掃討する。その時オペレーターから敵増援が確認されたという連絡が入る。その直後ガンパレードマーチを歌うかいなかの判断が求められ、歌わないことに決定した。
ガンパレードマーチを歌うことにより、敵増援が撤退戦から反攻に転じれば、こちらにも死者が出かねない。
敵増援が到着する。このときのためにミサイルの弾倉交換は済んでいる。敵の密集地域を確認し、横飛びで向かう。敵の撤退してくる移動量も考え位置を決め、ミサイル発射のシークエンスに入る。
しかしここに誤算があった。撤退に入った敵でも、まったく攻撃をしないわけではない。回頭をして士魂号突撃型を射線に入れた敵から、次々と攻撃が加えられていく。今回は掃討戦ということで防御をはさんでいない。それが災いし、ミノタウロスの攻撃が数発あたり、次々と機体能力に不備が出ていく中、ついに照準に故障が発生した。
勝負の行方は、ミサイルが無事発射されたことにより勝ちを押さえたものの、当地を守備する友軍のスカウトから犠牲が出ており、また突撃型に故障を発生させたということで、充分に反省する余地を残した戦いだった。
明日はとにかく早いうちに照準の故障を修理しなければならない。部隊は人吉に移動、人吉は目下最大の激戦区。戦闘は免れないだろう。
朝の連絡で、ウォードレスが一着破棄されたことを知った。昨日の勝利で得られた発言力をもって新しいウォードレスを一着陳情しようかと思ったが、一体どのウォードレスが破棄されたのかがわからない。互尊戦車兵仕様ならまだ二着ほど余っているので、まさか可憐D型でもあるまいと思い、今回はウォードレスの陳情はせず、士魂号複座型突撃仕様を陳情したいと思う。
しかしそれよりも前に機体の修理をするのが肝要だろう。ハンガーに急ぎ、修理を開始する。今日が日曜日でよかったと、本当に思う。余裕をもって修理を完了し、武装も整え陳情に向かう。そして、三号機予備機体を陳情しておいた。
負けることを想定してのことではない。しかし、坂上先生がいう機体も武装も消耗品と思えという言葉を考えるのならば、いつ現状の機体を捨てる判断を下さねばならないかわからない。余裕はあったほうが、なんとしてもいいだろう。
その後余裕が出来たことから中村、来須と訓練するなかで、来須から降下技能を教えてもらえた。これによって、なんらかの前進があるのだろうか。なにがあろうと、ひるまず運命に立ち向かう決意はついている。
とりあえずすることもなく、機体の能力が落ちていることも気になるので、仕事に精を出すこととする。すべてのパラメータが七百を超えるよう仕事に励んでいると、出撃がかかった。
教室へとひた走り、戦場へと赴く。戦場は人吉地区だ。
敵を確認すると、スキュラが数体いる。このことから煙幕弾頭の射出から幅跳び前で敵中央に突っ込むこととした。友軍機はほとんどいず、戦場にいるのはほぼ5121部隊だけだといってもいいほどだ。
友軍を確認すれば、スカウトのふたり、若宮と来須はレールガンを使用してくれている。これはありがたい。彼らスカウトの死亡率が高い中、死ににくくなってくれるのが一番ありがたい。
敵地中央に突撃。ミサイルの効果範囲内に可能なかぎり敵を引き付け、防御から狙いを付けるという定番のミサイル発射シークエンスに入る。左方には滝川機が右方には壬生屋機を含む主力が陣取っていることから、多少の討ち漏らしは彼らが拾ってくれるはずだ。
ミサイルを発射し、敵を壊滅状態に。敵は撤退戦に入り、掃討戦へ移行する。自機の向かう先にいる幻獣を確認し、横飛びと射撃で数体を撃破。残るスキュラ二体は、向きを変えて射撃を用い固定砲台がごとく、撃破した。
今回こそは大勝利であった。敵援軍が来なかったこともあるだろうが、味方損害はゼロ。かすり傷ひとつ受けていない。
全部で十九体を撃破するうち、速水撃墜は十七体。昨夜の二十五体を勘定に入れると、意外と早いうちに百五十撃墜は果たされるかもしれないと思う。
善行は部隊を水俣地区に移動。水俣は現在最も幻獣の勢力が強い地となっている。戦闘は不可避だろう。