『ラブプラス』が発売されてひと月と少々。この間に、いろいろ話題となる、そんなできごとがありました。痛DSといわれる装飾に留まらず、DSに香水をつけるなどといった『ラブプラス』プレイヤーの行動は耳目を集め、中でも壮観だったのは、10月5日、高嶺愛花の誕生日でしょう。
プレイヤーの一部が、ゲーム内のイベントに飽き足らず、実際にケーキを買い込み、誕生日を祝うといった行動に出て、そしてその中にはどう見てもこれ特注だろうという、凝ったケーキも散見されて、すごいなと感心することしきりでした。
でも、彼らは決して、ゲーム内の女の子を現実の女の子と混同しているわけではないのです。彼らは、全力でこのゲームを楽しむことを楽しんでいる。同好の士に、どうだ、自分はこんなにも楽しむことを楽しめているぞと、いわば洒落をしているというわけです。でも私は、そんな彼らを見て、こんなことも思うのです。
彼はよい恋人になれるかもしれない。彼らは、自分への楽しみとして、それらイベントを演出しているわけですが、けれどそうした情熱が現実の女の子に向かえば、誕生日などのイベントの際には、思いもしないサプライズをプレゼントしてくれるかも知れない。こんな風にしてくれると私は嬉しいんだよと、希望を伝えることができれば、それを叶えてくれるのは、彼らのような人たちかも知れないと思えて、だから彼らはいいパートナー、いい父親になれる可能性を充分に持っていると思ったのでした。
でも、私は駄目です。私はいろいろと足りていないようです。
< ラケット抱えた少女が通るもうじき期末テストなんだよ 大丈夫だよひとりで帰れるからバイバイ >