Lの季節2

『Lの季節2』で自分の好みを問い直す

 『Lの季節2』をプレイして二日目。思った以上に面白いどころか、どうもこうもなく引き込まれて、のめり込むようにして先を読もうとする、そんなシナリオが素晴らしい。

 さて、私が今プレイしているのは幻想界。折り返しを過ぎてクライマックス直前と思っているのだが、けれど実はまだ先は長そうだ。と、まあここで、昨日もいっていたように、ネタバレになりそうなところは隠してしまおう。進捗状況を見て、ネタバレ危険と思ったら回避していただきたい。

進捗状況

 未クリア。核心をつかんだと思った瞬間、バッドエンド方向に飛ばされた予感。具体的にいえば、やられて、喪失しました。なんとか本ルートに復帰し、それなりのエンドを拝みたいところ。

『Lの季節2』で探る私の好み

 昨日いっていた、ゆかなさんのインタビューでのネタバレ。それをちゃらにできるくらいまで進むことができた。そのネタバレとは、ええと、進捗状況にも書いたから大丈夫か、幻想界の住人が現実界を訪れるという、『Lの季節』的には掟破りと思われた素敵展開だ。なぜこういう展開がないと思っていたのか、それがわからないのだが、とにかく幻想界の主人公たちは現実界を訪れて、ということは現実界の彼らが幻想界にやってくる可能性も充分にあり得るだろう。ということは、星原鈴科、夢の揃い踏みが実現するかも! これを想像して興奮しないなんてあり得ない! と、今回のテーマはそっちじゃない。幻想界を攻略しつつ、自分の好みを問い直してみたという、ばかばかしいといえばばかばかしい。いや、考えるまでもなくばかばかしい話だ。

 さて、現実界を訪れた主人公九門が最初に出会った人物、それはほかならぬ沢村美都であるのだが、私は実は彼女が嫌いだ。なぜか? 単純な話だ。彼女は天羽碧の敵だからだ。なにしろ僕は彼女の下僕だもんな。というのは冗談だけど、ともあれ彼女はあんまり好かれるキャラとしては作られていないから、可哀相といえば可哀相だよね。

 先ほどの下僕発言、実はこれは私のオリジナルではなくて、『Lの季節』にて本当にあったテキストだ。Real19-1での天羽に対する口出しにおいて、彼女を信じるといった上岡が発したのが件の下僕発言で、すなわち前作にて上岡をプレイした私は、天羽が好きだったといいたいわけなのだな。

 そんな私が新作においては、純耶佳奈が妙にお気に入りで、いや、もちろん現実界をプレイしていないからこれからどうなるかは未知数なのだけれど、けれど現状においては純耶佳奈が素晴らしい。どこがいいのかといわれると、ちょっと返答には困るのだが、まあ端的にいうとあのえらそうなところ。主人公を弟扱いして、上から目線でああだこうだと指図するようなところ。けど、暴君ではないところ。それが素晴らしいなあと思う私は、結局は前作において天羽さんに首ったけになる素質があったってことなのでしょう。そう、天羽さんも結構えらそうだったものなあ。それこそ上級生で部長の川鍋よりも、ずっとずっとえらそうだったものなあ。

 そんな理由で、前作において天羽さんファンであったという人は、今作ではカナカナに振れるのではないかと思われて、どうだろうかね、私だけかね。けれど、現実界をプレイしたら、怒濤の天羽星原シフトが見られそうな気がする。やっぱり天羽さんが一番さ、となるのか、それとも星原さんにぐいぐいとひかれてしまうのか、まあそれはこれからということで。

 ところで、幻想界からプレイしている自分にとって、現実界で出会ったもう一人の主人公、彼は強烈でした。びっくりしましたよ。というわけで、おそらく私は一番選んじゃいけないルートを通っているんですが、っていうのは結局私は澪泉双葉が事件の犯人と思っていたからなんですね。なので彼女が消えた時に、前夜事件のあった現場に行ってしまったと。しくじりました。ここは星原さんに会える可能性の高い図書室、ないしは双葉のいると思われる中庭にいっとくべきだった。というか、九門。双葉の手を握っとけよ! 状況を最大限に利用できないようじゃ、できる男にはなれないぞ。

 けど、このちょっと生意気っぽくて、けどかわいい少年九門は実にお気に入りです。カナカナじゃなくても気になるってものよのう。で、現実界シナリオを進める時に彼はどのように現れてくるのか、それが現在気になるところです。実際、こうした知りあうはずのない人たちが知りあうというシチュエーション、わくわくさせます。それだけに、主人公に声がつかないのがもったいない。彼らがしゃべったほうが、自分にはずっとよかった。主要キャラなら男でもしゃべる今作において、なぜ主人公に声をつけなかったのか。それが私には少々疑問です。


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公開日:2008.07.06
最終更新日:2008.07.06
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