Lの季節2

幻想界一段落、佳奈ルートのコンプリート

 純耶佳奈ルートを全部めくってみたことは、昨日にもお伝えしたとおり。ルートに存在するすべてのエンドを見、すべてのルートのつながりを確認し、そして可能なかぎり未読をゼロにしていく。しかし、この未読を減らす作業ってなんか不毛なんだ。何ブロックも前のルートの選択肢が、このブロックの既読率に影響していることはわかっている。しかし、その数ブロックをやり直しても、新たに見られるテキストは一行二行程度であるっていうのは珍しくなくて、だから正直なところ、既読率にこだわる必要はないと思う。思うのだが、そこにパーセンテージが表示されれば、それを100まで持っていかなければ気が済まないというのも、またひとつの業なのだ。そして私はその業に支配されている。

 かくして、佳奈ルートをプレイして、プレイして、プレイしてみたさ。何日も何日もプレイして、そしてついに全ブロックをコンプリートに変えた。疲れた。しかしそれでわかることもあるのだね。

 といったわけで、ここで例のごとく進捗状況を表示しておくので、必要に応じて読む読まないを決めていただきたい。

進捗状況

幻想界
澪泉 双葉エンド (1)、純耶 佳奈エンド (1), (2)クリア
現実界
香野 由香エンド (3), (4), (6)クリア

純耶佳奈ルートを全部読んだよ!

 佳奈ルートで最初に見たエンドは、おそらくは佳奈におけるベストエンドである純耶 佳奈エンド (2)だ。私の既読率への戦いは、このエンドから開始された。既読率を上げる戦いは、エンディングから遡上していくかたちで、少しずつ可能性を潰していくのが効果的だ。まずは大きなところから、すなわちまったく立ち寄っていないルートを開くところから開始し、そして各ブロック内の選択肢をすべて潰す作業に入る。そう、こればかりは作業といわざるを得ない。なんせ、楽しくないことも多いのだもの。ニューロマンシーを使う場面があれば、接続ポイントを逃すパターン、接続しようとして失敗するパターンも網羅する。特に接続に協力的なキャラクターの場合、接続失敗は重要だ。具体的にいえば舞波優希であるが、失敗しないことには入手できないプロフィールデータがあったりするのだ。かくして、黙々と未読部分を潰していって、もうこれ以上は駄目となって、はじめてもうひとつ前の選択肢に遡るわけだ。

 こういうやり方で進めると、必然的にエンディングに近い部分からコンプリートされていく。この利点は、コンプリートされた部分に来れば、心置きなく前に戻ってやり直せるというところだろう。例えば佳奈ルートの場合、ルート中盤の接続相手を選ぶ選択肢、この流れをつかむのが最初の山だったように思う。ここで大きくみっつの分岐が発生する。一人で舞波優希に接続するケース、佳奈と二人で舞波優希に会い接続するケース、そして佳奈に接続し封印を先に解いてしまうケース、それぞれで後の分岐が変わり、またそれぞれで明らかになる事実が変わるから、後のテキストに影響が出る。例えば、佳奈の封印をここで解いてしまう場合、佳奈にルーンテレパスが使われるため、佳奈エンド (1)直前のテキストに影響する。また舞波優希に接続する場合、諒解を得て接続する場合と、諒解を得ずに接続する場合で、昨年の事件の描写が変わる。諒解を得ずに接続した場合の回想の方が、尺が長いのだ。この回想を見ないと鈴科流水音のグラフィックは得られない。などなど、少しずつの差異によってオープンされるテキストが変わるわけだな。

 私の場合、メインルートの佳奈の封印を解くブロック、ここをコンプリートするのに手間取ったおかげで、舞波優希への接続、佳奈への接続をかなり試みることとなった。おかげでニューロマンシーのレベルが上がってしまい、それはそれは30をオーバーするほどになって、おかげで序盤のニューロマンシー失敗のテキストを読むのがえらく大変になってしまった。だって、一度でも正解すると接続できちゃうんだもの。タイムアウトを待てばいいんだけど、待てない私は積極的に間違いにいくわけさ。この場合、紅川蓮のように手ごわいキャラクターなら二度ほど間違えられる余裕もあるが、意外に素直な天羽さんとなると一発で突破できてしまうわけで、もう手ごわい手ごわい。といっても、私が天羽さんのことで間違えるなんてあり得ないわけだけど――、ごめんなさい嘘です。ライIIIfというしょうもないひっかけにやられてしまいました。ああ、もう、悔しいなあ。あ、ここでなんで天羽さんが出るかというと、ついでに双葉ルートのコンプリートもやってたからで、とりあえずめくれている双葉ルートに関してもコンプリートは完了。最初はやらないといっていたブロックレベルでの既読コンプリートだけど、この調子だとやりきってしまいそうだ。ちょっとやばい。だって、佳奈ルートを全部めくって、やっと全体の既読率が50%超えたんだぜ。

 エンディング側から攻めていくというプレイスタイルは、すなわちルート途中のブロックをコンプリートにすることで作業が完了することになるわけであるが、私のケースでは、佳奈と一緒に双葉に接続しにいくルートで完了を見ることとなった。佳奈ルートに入る二種類の入り口、図書室で双葉と出会い沈黙するルートと、紅川にニューロマンシーを失敗して追い出されることで成立するルート、私の場合後者が最後のルートになったわけだ。このルートだと図書室にいく前に追い出されるため、九門は双葉に出会わない。そのかわり、魔水晶を埋めにいった佳奈が双葉を目撃し、それが双葉=フィサリスの可能性を疑わせることとなり、ニューロマンシーを決行、確定するという流れになる。そう、九門が双葉に出会っていないということが出現テキストを変化させるのだ。

 しかし、その最後に読むテキストというのが、フリートークにおけるスリーサイズになろうとは思いも寄らなかった……。佳奈はあの時、男の子の前でそんな話題なんていっていたけど、女の子同士でそんな話題ってするの? するんかも知れないね、私が知らないだけで。ともあれ、ほんの数パーセントと思って流してしまったら、プロフィールが埋まらないところだった。ほんの数パーセントが侮れない、コンプリートしたい人間にとっては、本当に剣呑なゲームだと思ったさ。

 あ、そうだ。今回のどうでもいい話題。幻想界においても血液型占いってのはトンデモ扱いらしいのが面白かった。というか、あれだけ魔術が発達し、それこそニューロマンシーの様な手段が技術として確立されている世界においては、血液型によって性格を判断しようだなんて、薄くて曖昧なものはトンデモ以外のなにものでもないのだろうな。ともあれ、やけに理系キャラの多い『Lの季節』においては、そうした嗜好が作り手側にあるのはおそらく間違いのない話で、そうしたところが血液型=トンデモと表明させる原動力になったのかも知れないね。

 あと気になったことをひとつ。初回プレイ時には澪泉 双葉エンド (1)にしか行き着かないと思っていたのだが、もしかしたら紅川を突破できないことで佳奈ルートにも入りうる? 実際問題として、初回プレイ時に紅川を突破できるとは思えない(壁が九枚もある)。ということは、初回プレイに佳奈ルートに入った場合は純耶 佳奈エンド (1)に行き着く? あるいは、紅川を突破しないでも双葉ルートに復帰する? わかんないなあ。まあ、わかんなくってもいいけど。けれど、完全にコンプリートにした暁には、この謎にチャレンジしてしまいそうな予感がする。それもものすごくする。


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公開日:2008.08.03
最終更新日:2008.08.03
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