『世界樹の迷宮』においてキャラクターの個性を決定づけるもの、それはスキルであると結論づけたわけですが、このスキルというシステム、実際によくできていると思います。レベルがひとつあがるごとに1ポイントずつ付与されるスキルポイントを各職業ごとに異なるスキルに割り振っていくことで、使用可能スキルを増やし、またスキルの熟練度を上げていくというシステム。しかし、なにがよいといっても、おそらくはすべてのスキルを最高度にまで高めることが不可能だろうというところであろうと思います。
各スキルはレベル10まであげることができて、そしてスキルは各職業ごとに21ずつ用意されている模様です。つまり、最強キャラを作るとなると210ポイント必要ということが理解されるのではないかと思いますが、しかし210ポイントもスキルポイントもためることができるものだろうか? どうやらそれは不可能であるようです。
世界樹の迷宮Blogを見ると次のように書かれています:
2、引退について
引退での無制限成長についてですが…できなくなりました!
様々な検証の結果、引退に引退をひきついでパーフェクト
キャラクターを作れるという要素をカットしました。
「引退は1代きり」となっておりますので、
必然的に上限は存在します。
その中で工夫して強力なキャラクターに成長させて下さい。
育てたキャラクターを引退させることで、先代の能力を継承したキャラクターを作れる(スキルポイントあるいはパラメータボーナス?)とのことだそうですが、当初は何代も引退継承を繰り返すことができたところをあえて一代限りにしたとの話です。つまり、スキルポイントは210も集められないし、レベルアップ時にランダムで上昇する各種パラメータを上限まで持っていくこともできないということなのだろうと思います。
となると、限りあるスキルポイントをどう割り振っていくかというのがプレイヤーの腕の見せ所といえるのじゃないかと思います。ポイントを特定のスキルに偏らせてスペシャリストを作るというのもひとつの考えでしょうし、まんべんなく割り振ることで、なんでもそこそれなりにこなせるバランス型キャラクターを作るというのもよいかも知れません。
ともあれ、そのキャラクターをどのように育てるか、最終形をどこに見るかというのが大切ということで、けれどこのへん最初のプレイではどうもつかみきれていなくて、でもわからないなりにそれっぽくなってきたりもして、そのそれっぽくできあがっていくという感覚が、キャラクターの個性が際立っていくというプロセスなのではないかと感じています。
正直なところをいうと、最強キャラというのにはやっぱり憧れがありますが、その最強があえてつかめないというところに面白さを感じます。パラメータを上限一杯にあげ、すべてのスキルをレベル10まで持っていくことができるとしたら、その時点でそのキャラクターの個性は名前とグラフィック、あるいはプレイヤーの思い入れか、しかなくなってしまい、それはちょっとつまんないよね、なんて私は思う口です。だから、最強まで育てることができないという仕様を、喜んで受け入れる次第です。
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