Wizardryをノーリセットで遊ぼうというこの企画ですが、同時にプレイヤーの恣意性をできるだけ排除しようというもくろみもありまして、それはつまりどういうことかといいますと、種族の選択や特性値の割り振りなどをさいころでおこなおうというのです。
この文書で、その際のルールを確認しておこうと思います。
キャラクター作成時に決めなければならないものは以下の5点です。
名前の決定にもある程度の偶然性が導入されるよう配慮しました。
頭文字がアルファベット順になるようにしたのは、管理のしやすさを考えてです。また辞書は『クラウン仏和辞典』第5版を使用しました。
辞書側面のインデックスを頼りに、狙いのアルファベットのページを開きます。その見開きの中から、なんとなくそれっぽい名前をピックアップしてつけるということをしました。なぜこのようなやり方を選んだかというと、ノーリセットで遊ぶことから考えて、大量のロスト者が出ることが予想されます。その時々にいちいち名前を考えていては時間がかかりすぎるというので、適当にピックアップできるような仕組みをとりたいと考えたのでした。また、第1期メンバーとして20名のキャラクターを登録する必要があることからも、こうしたやり方をとるのが便利であると判断しました。
辞書がフランス語なのは、たまたま手近にあったのがそれだからというだけの理由で、他意はありません。
Wizardryには5種の種族があります。それをさいころで選択するに際し次のようなルールを決めました。
| 出目 | 種族 | 
|---|---|
| 1 | 人間 | 
| 2 | エルフ | 
| 3 | ドワーフ | 
| 4 | ノーム | 
| 5 | ホビット | 
| 6 | 振り直し | 
6の目が出た際には、さいころを振り直します。
性格は善、中立、悪の三種類があるので、次のように決めました。
| 出目 | 性格 | 
|---|---|
| 1, 4 | 善 | 
| 2, 5 | 中立 | 
| 3, 6 | 悪 | 
ボーナスポイントを割り振る対象である特性値は、非常にありがたいことに6種類です。なので、さいころの出目に基づいてポイントを1ずつ付与していくという方法をとりました。
| 出目 | 特性値 | 
|---|---|
| 1 | 力 | 
| 2 | 知恵 | 
| 3 | 信仰心 | 
| 4 | 生命力 | 
| 5 | すばやさ | 
| 6 | 運の強さ | 
ボーナスポイントが0になるまでボーナスポイント付与対象の選択を繰り返します。
種族に性格、特性値が決まれば次は職業の選択です。職業選択は自由であるというようにいいますが、現実というのはそんなに甘いものではなく、性格と特性値によってなれる職業というのはあらかじめ限定されるのです。
ですので、つくことのできる職業のリストが表示された時点で、上から番号を振ります。大抵はひとつ、運がよければふたつ、ボーナスポイントに恵まれたものならみっつくらいから選べたりすることもあるでしょう。ひとつなら選択の余地はありません。その職業で決定です。では職業がふたつ、みっつと表示された場合はどうしましょうか。
ありがたいことに、6は2でも3でも割り切れますね。つまり以下のように決めました。
| 1, 3, 5 | ひとつ目の職業 | 
|---|---|
| 2, 4, 6 | ふたつ目の職業 | 
| 1, 4 | ひとつ目の職業 | 
|---|---|
| 2, 5 | ふたつ目の職業 | 
| 3, 6 | みっつ目の職業 | 
さて、問題がひとつあります。それはつける職業が表示されないというケースです。その場合は、一からボーナスポイントの割り振りをやり直しました。そして三度やってもつける職業がない場合は、とにかくなれる職業をすべてリストアップし、それをさいころで選ぶという方法をとりました。
最悪なのは、ボーナスポイントの低い善のホビットでした。ホビットなら大抵は盗賊になれそうなものですが、残念ながら善では盗賊につくことができません。そのため、つくべき職業がないというケースが頻発したのです。
この場合、故郷に帰ってもらうという選択もあったかも知れません(つまり一からキャラクターを作り直すということ)。ですが、私はせっかくきてもらったのだからと、違う方法をとることにしました。それが上記の方法です。
善のホビットでボーナスポイントが5なら、つくことのできる職業は次の2種類です。
これを上記の職業表 : Aのやり方で選択し、魔術師と決まれば知恵を11にします(ボーナスポイントを4消費)。あまったボーナスポイントは、特性値表に基づいて割り振ります。
以上がキャラクターメイクにおけるルールです。これを20回繰り返して、訓練場のリストを満杯にしました。この作業だけで1時間程度かかりますが、気に入るボーナスポイントが出るまで作り直すことを考えれば、ずっと早く楽な作業であったと思います。
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ノーリセットで駆け抜ける青春:Index 「Wizardry」リセットボタンのない人生(仮)
